労働新聞 2008年3月25日号・4面 労働運動

北教組
断固たる1時間スト貫徹

「ストやって良かった」の
声が圧倒的

北海道教職員組合
住友肇副委員長に聞く

 北海道教職員組合(中山和則委員長)は一月三十日、査定昇給制度導入と賃金カット延長に反対して、終業前一時間のストライキを打ち抜いた。参加した組合員は約一万五千人にのぼり、道内の公立学校教職員の三二%にも達する。この闘いに対し、道教委は二月二十七日、計一万二千五百九十二人もの大量処分を発表した。また、政令市である札幌市も道教委と別に処分を発表した。教育基本法改悪反対闘争をはじめ、反基地闘争などを先頭で闘っている北教組への弾圧を絶対に許すな。今回のストはスト権が奪われた中、バッシングを受けている公務員労働者のみならず、現在春闘を闘う民間労働者にとっても闘いの檄となるものだ。住友肇・北教組副委員長に闘いの意義などについて聞いた。(見出し・文責 編集部)


知事・道教委の約束破りに抗議
 道は九年間にわたって、給与の独自削減を行ってきた。そして、この二年間は月額一〇%削減されてきた。高橋知事は、「もうこれ以上削減しない」「賃金には手をつけない」と約束し、これは選挙での公約でもあった。にもかかわらず、その約束を破って、突如新たに四年間の延長という案を出してきた。
 加えて、教職員への査定昇給制度の新年度内導入を打ち出してきた。これは私たちと十分話をしないまま提案してきたものだ。
 この査定昇給制度というのは成果主義、能力主義で教職員を分断することが狙いであることは明らかだ。まだ、査定昇給制度の具体的な中身はこれから交渉で詰められるので、抗議の意味と、今後の交渉に向けてストライキを行った。

差別・分断持ち込む処分は撤回しかない
 処分についてはあくまで白紙撤回しかない。この処分のやり方というのはきわめて差別的なものだ。道教委はスト参加の一般組合員に対して戒告する一方、休職中の組合幹部については処分しなかった。また、札幌市の場合は幹部も処分行い、ストに参加した人の間で戒告と訓告という二通りの処分だ。同じストに対して差別する処分であり、組合員の中に分断を持ち込もうということだ。
 私たちは処分が出されるかどうかという時点で、座り込みを行った。現在は処分撤回を求め、それぞれの人事委員会に対し不服申し立てを出して闘っている。また支援に向けた署名活動などを連合や傘下労組に要請していきたい。

民間中小労働者に闘いのメッセージ
 組合の中では「ストライキを行って良かった」という声が圧倒的だ。なぜかと言えば、これまでもストを構えて交渉してきたが、実際には打つことができなかった悔しさがある。「こんな厳しい状況なのにストライキを打たないで終わらせるつもりなのか」という思いが組合員にはあった。
 また、処分が出されても組合としての救援体制はキッチリしており、道や道教委、そして文部科学省や自民党が期待するようなダメージはいっさいない。
 私たちは組織労働者であり、組織に結集できるという点ではある意味幸せだ。そしていま大多数の労働者八〇%以上が組織されていない中で、組織されて闘える力をもっている組合は積極的に闘うべきだ。
 北海道経済はいま疲弊(ひへい)している。「赤字再建団体にならないように」という口実で、労働者の賃金が削られているが、労働者の賃金を九年間削ってきても、道財政はいっこうに良くなっていない。むしろ、そのことによって地域はより疲弊している。
 公務員労働者の賃金が上がることが、地域の活性化につながってきたという北海道の特殊性がある。私たちが賃金をめぐって闘っていることは、地域経済に与える影響は大きい。そこを道民にアピールしたい。
 また、組織されていない労働者、とりわけ中小民間労働者は、私たちの賃金が下がれば、「公務員でさえ」という理由で賃金も下げられる。そういう意味で、われわれが身を挺して闘うことが、民間中小の労働者へのメッセージにもなる。
 私たちは教職員であり、教え子である子どもたちが将来、北海道で豊かに生活できることを望んでいる。そのためにも豊かな生活を守るためにも、労働者は闘っているということを見せていきたい。

ストの正しさ組合員に浸透
 北教組は二十四年前に二十四時間ストを行い、こんにちまでずっと裁判闘争を行っている。一般組合員にも裁判を傍聴してもらい「ストライキというのはこういうものだ」「労働者は闘わざるを得ない」ということを日常的に伝えている。また、この間も二十九分のストライキや職場集会を行ったりしていて、組合員は「スト権は正当な権利」という考え方で徹底している。
 自民党・文科省をあげて弾圧してきているが、私たちは決して屈することない。正当な闘いだということを強調しながら、自信もって組合員といっしょになって闘い抜く。


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