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労働新聞 2008年2月15日号・4面 労働運動
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96時間スト構え
非正規社員の正社員化勝ち取る
職場と結びつき闘い抜いた
相模鉄道労働組合
本間 秀明 副執行委員長
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相模鉄道労働組合(横浜市西区、約千七百人)は〇七秋闘の中で、非正規社員の正社員化などの要求を掲げて九十六時間ストライキを設定、要求を満たす回答を勝ち取った。現在、要求書提出など〇八春闘の火ぶたが切って落とされているさなかだが、大幅賃上げと共に増大する非正規社員の待遇改善も〇八春闘の大きなテーマだ。あくまで組合員の力に依拠し、ストを設定、格差を許さぬという相鉄労組の闘いは、〇八春闘を闘い抜く上ででも参考になる。成果を見事勝ち取った相鉄労組の〇七秋闘について、本間秀明・副執行委員長に聞いた。(見出し・文責 編集部)
私たちは〇七年秋闘において、非正規社員の正社員化、年次有給休暇改善、裁判員特別休暇制度新設、格差是正本給の新設などを私鉄産別統一闘争の中で要求として掲げてきた。特に、約四十人いる「嘱託社員」と言われる非正規社員の正社員化は大きな争点だった。
私たちとしては年内解決をめざしてきたが、会社側は「ゼロ回答」に終始、これでは収拾がつかないと判断、八七・一%という高い数字でストライキ権を確立して、「十二月二十四日から二十七日までの九十六時間ストライキ」を設定、会社側と交渉を続けた。
スト決行に向けて、チラシを五十万枚作成、大半は新聞への折り込み広告の形だったが、併せて組合員が朝のラッシュ時、夜と波状的に各駅頭やバスターミナルでチラシを配り続けた。また、支部単位での総決起集会を開くなどスト決行に向けて、意思統一を図った。
しかし、それでも会社側は「ゼロ回答」という態度を変えなかった。
事態変えた総決起集会 格差是正給も獲得
こうした状況の中、スト突入の直前の十二月二十一日、西横浜駅構内において、総決起集会を開いた。この集会には組合員やその家族、県内の他私鉄の組合はもとより、県外の私鉄関係や県内の主要な労組が駆けつけてくれ、七百人以上が結集、相当盛り上がった雰囲気となった。集会の様子を駅の歩道橋から見下ろすと、かなり迫力があって、インパクトがあったようだ。
この決起集会が最後の一押しとなったのか当日深夜、会社側が交渉を求め、交渉した結果、非正規社員の正社員化など、私たちの要求を満たす回答が示され、翌二十二日の闘争委員会で妥結を確認した。
〇四年春闘の中でも、当時に「契約運転士」といわれた非正規社員の正社員化を勝ち取った。が、賃上げはゼロ。だから、その後の運動方針には「〇四年のゼロ回答は決して忘れない」と書いていた。「必ず取り返す」と。それも、格差是正本給(五千四百円)の新設という形で、会社から引き出すことができた。
不安定雇用絶対認めぬ組合員に頭が下がる思い
非正規社員は非組合員だったので「非正規社員の正社員化」という要求について、組合員の中にも、声には出なくても、どこか違和感があったと思う。
だから、分かってもらうための職場集会を徹底した。不安定雇用を容認していけば、結果的に私たち正社員の労働条件も切り下げられていくことは目に見えている。やはり、労働組合が不安定雇用を認めてはいけない。
同じ労働をしていて、賃金が安い人がいて、その人たちのお陰で自分たちの労働条件が担保されているなどと思ってしまう労働者がいるかもしれない。それは間違いだし、許してはいけない。そのことをキチンと伝えていくことが必要と思い、職場集会に臨んだ。
いずれにしても、労働組合の方針として、機関会議で満場一致で、「やろう」と決めた。
組合員一人ひとりの思いとしては、やはりストライキは「恐い」。特に現業の組合員には利用者から相当プレッシャーを受ける。しかし、そういう不安をもちながらも必死にチラシを配るなど、私は本当に組合員に頭が下がる思いでいっぱいです。嘱託社員の人は「まだ信じられない」と言っている。
利用者からも激励の声
私たちは〇四年にもストを行った。当時と比較して、今回利用者の反応はかなり違った。それは激励というか、応援する声が多数寄せられたことだ。「息子がリストラに遭い、不安定雇用だ」ということで、「今度ばかりは応援する」という反応や、「徹底的にやってくれ」「こういう時代だから組合はモノを言わなくては」という声が目立った。
私たちの要求である、「非正規社員の正社員化」という要求は利用者の方を含めて社会的ににもかなり、通じるものがあったと思っている。
分社化の失敗明らか
また今回の秋闘の中で、経営側はバスの分社化を通告、私たちの秋闘要求をねじ曲げ「分社化が争点」と一方的にマスコミに発表した。
相鉄では、私たちが反対した中でも、いくつかのバス路線が分社化になった。分社化された会社では、猛烈な差別賃金体系になり、それが結局、黒字の「秘訣」になっている。そういう差別賃金をやらないと生きていけないとするならば、それはもう失敗だ。
相鉄は沿線の地域住民に育てられてきた。なのに「赤字だから他社に売る」というのでは利用者から信頼も得られない。
絶えず労働組合の存在理由点検を
労働組合としての闘いはいざというとき、急にやろうとしてもできない。やはり、日常から労働組合の存在価値、存在理由を組合員と共に、点検していかなくてはいけない。
組合専従は皆、職場との接点はかなりある。そして職場単位での取り組みにも積極的に顔を出している。現場との結びつきは大事だ。
私たちは昨年十二月の全駐労のストにもかけつけたが、相鉄での闘いも相まって神奈川県内での労働界の中で、これからの春闘に向け、いい影響が出ればいいと思っている。
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