労働新聞 2007年9月25日号・4面 労働運動

全国一般福岡
チクホー分会の闘い

組合敵視の会社に
地域ぐるみで反撃
デタラメな会社に怒り

杉本 良雄・全国一般福岡
筑後支部書記長に聞く

 トラック輸送など運送業界では規制緩和、新規参入などが相次ぎ、運賃のダンピング競争のシワ寄せが労働者に転嫁されている。多くの労働者の賃金は大幅に減り、生活苦を訴える声も多い。福岡県久留米市にあるトラック運送業者の「チクホー」でも賃金カットの延長など会社側は労働者に犠牲を押しつけている。この攻撃に対して、全国一般福岡チクホー分会は闘いを開始した。闘いは地域の他組合も支援するなど地域共闘が発展している。こうした地域での闘いを支援することは重要だ。この闘いについて杉本良雄・全国一般福岡地本筑後支部書記長に聞いた。(文責・編集部)


許せぬ賃金カット延長
 あくまで「二年間限り」という条件で、組合は二〇〇二年に六・五%の賃金カットを認めた。それは規制緩和の下での過当競争、運賃のダンピングというトラック業界を取り巻く厳しい状況の中で、協力の姿勢を見せたということだ。
 しかし、会社側はその二年後に六・五%回復を拒否してきた。いまも六・五%カットのままだ。そのあたりから会社側の組合敵視の姿勢が顕著になってきた。
 その後、書記長、副委員長、執行委員の役員の六十歳定年の退職が続いたが、組合役員をいっさい再雇用しないという態度に出てきた。
 このような明らかな組合敵視、労働基準法違反が何点かあったので、組合として昨年八月、分会長が久留米労基署に申告した。申告した中身というのは、年次有給休暇に対して正当な支払がされていない。これが約半分くらいしか払われていない。また、週四十時間制になっているが、残業計算が四十二・五時間になっており、残りの二・五時間分の未払い賃金が生じている……この二点だ。
 労基署側も、会社に事情を聞いたら、組合が指摘したこの問題点について認めたので、内々として労基法違反との判断を下していた。しかし、組合としては勧告が出る前に、あくまで話し合いで会社の姿勢を転換させていくことに重点を置き、一年間、団体交渉を繰り返してきた。しかし、会社の態度がまったく変わらないので、今年八月に是正勧告を出すよう申し入れた。そして、八月九日に、「カットされた過去分の賃金については正当な支払いを行え」「今後違反している点については改善しなさい」という是正勧告が出た。
 この勧告を受け、会社側は、「一人ひとりの未払い賃金額がいくらになるのかという計算を組合に出す」と言っていたにもかかわらず、「個人情報保護」をタテに明らかにしないなどという態度に出た。
 とにかく会社側の姿勢はデタラメだ。高齢者雇用安定法があるのに、分会三役が次々と再雇用を拒否されるということで、分会の仲間には強い怒りがある。その後の団体交渉でも、過去の未払い分がいくらになるのかという突き合わせを行おうとしたが、会社側は、是正勧告通りの計算をしてこなかった。改めて労基署に「こういうことでいいのか」と意見を聞きに行ったが、当然、「労基法通りに過去分についても支払うべき」との見解を得たので、再度会社側に、「まともな計算をせよ」と要求している。今月末までにハッキリさせるよう求める。

抗議集会に100人
 こうした会社側の姿勢について地域ぐるみで反撃しようと九月十日に会社前で抗議集会を行った。連合北筑後地協の主催で百人くらい集まった。
 参加した多くの仲間の受け止め方は「なんてひどい会社なんだ」ということだろう。
 百人もの仲間が集まり、当該組合員も大変激励されている。
 とくに運輸業界では労基法違反というのはざらにあるだろう。この闘いで会社側の姿勢を転換させることができれば運輸業界で働く多くの仲間にとっても励みになると思う。だから引けない闘いであり、最後までがんばり抜く。

全国一般福岡地本筑後支部
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