労働新聞 2007年6月15日号・4面 労働運動

全建総連
消費税引き上げ・
大衆増税反対集会開く

デモ行進行い、市民にアピール
増税反対、大企業こそ負担せよ

 参院選を直前に控え、年金問題などで窮地の安倍政権は、消費税増税の問題については事実上封印、争点からおおい隠そうとしている。しかし、日本経団連の「御手洗ビジョン」では「二〇一一年度までに二%程度の消費税引き上げ」を求め、その一方で、法人実効税率を現四〇%から三〇%に引き下げよなどと要求している。こうした財界の意を受け、自民党も「秋以降、早期に、本格的、具体的に議論する」(参院選公約)と、参院選後の消費税引き上げに向けた動きを加速させようとしている。こうした中、建設職人・労働者で組織されている全国建設労働組合総連合(全建総連、七十万八千人人)は六月七日、東京で「消費税率引き上げ・大衆増税に反対する中央総決起大会」を開催した。国民への増税に反対し、大企業に負担を求める国民世論をつくる上で重要な集会となった。


 集会には四十三県連・組合から、約五千四百人が詰めかけた。
 主催者あいさつを行った伊藤義彰委員長は「参議院選挙直前だが、国民一人ひとりが、(増税反対の)世論をつくり出していくことが求められている。大手企業が空前の利益を上げながら、私たちの賃金、単価は下げられ、国民に『景気が良くなった』との実感はない」と述べた。そして。「政府は選挙対策から増税論議を先送りしているが、これまでの増税に加えて、消費税引き上げなどさらなる大衆増税を参議院選挙後に打ち出してくるのは明白だ。国民を欺くペテン的な政治だ」と、増税路線をひた隠す安倍政権を厳しく批判、「高額所得者、資産家、大手企業への減税をそのままに、定率減税を廃止し、多くの国民に増税という痛みを求めている。もう、これ以上の増税をしてくれるなと一人ひとりが声を上げ、断固として増税を阻止しよう」と呼びかけた。

政府・財界を厳しく批判
 国会議員などによるあいさつに続いて、佐藤正明書記長が基調報告を行った。佐藤書記長は「今回、増税反対というテーマ一本で集会を行った。消費税が大きな問題になった一九八八年以来だ。それだけ情勢は緊迫している。政府税調、経済財政諮問会議も、参院選が終わるまで消費税引き上げの議論に、『箝口(かんこう)令』を敷いている。国民の前でそういう話をするな、それが安倍政権・与党の姿勢だ。しかし、私たち全建総連はそれを見抜いている」と指摘、「参院選の争点は『大企業減税止めろ』『大衆増税を止めろ』『消費税の増税を止めろ』だ。全建総連は全国で運動を起こしていく」と訴え、これまで行われた全国各地での増税反対の取り組みを紹介した。
 その上で「六月から住民税が増額され、圧倒的多くの人たちは怒りの声だ。この一兆数千億円の増税は、企業減税のためとも言える。さらに、日本経団連は実効税率四〇%を三〇%にせよと政府に圧力をかけている」と財界を厳しく批判、「消費税導入時、全国から巻き起こった多くの闘いで、全建総連は中心を担った。今度の消費税増税反対運動でも全建総連は中心に座り、先頭に立つ。庶民への増税を阻止し、その分、大企業にしっかりと負担してもらおう」と決意を訴えた。

埼玉、福岡が取り組み報告
 続いて全国各地での増税反対の取り組みについて、代表して建設埼玉と福岡建労からそれぞれ報告が行われた。
 建設埼玉の代表は「県内各地で街頭宣伝を行ってきた。宣伝カーで県内を回り、県民に増税反対、政府は大企業家、資産家からもっと税金を取り、国民からこれ以上税金を取るなと訴えてきた。道行く人から私たちもチラシをまくと言われ、これが力になり、行動を重ねることができた。熊谷ではタクシーの運転手から『増税反対を訴えてくれる団体が少ないので非常に有り難い。政府に政策にはもううんざりしている。是非がんばってくれ』と励まされた。これ以上消費税が上がれば、私たち小規模な事業主は価格転嫁ができずにつぶされてしまう。建設埼玉では参院選を前にさらに県内で街頭宣伝を行っていく予定だ。各地域から大衆増税反対の声を上げ、政府の大衆増税路線に断固反対し、共に闘っていこう」と報告した。
 次に佐野秀樹・全国青協議長が「こんにちの格差が税制によって助長されてきたといっても過言ではない。高額所得者、資産家、大手企業への減税が続けられる中で、一部の富裕階層に富が集中している。豊かな者はより豊かに、貧しい者はより貧しいという傾向が強まっている。社会保障制度でも保険料が引き上げられ、給付は引き下げられ、国民の負担は増している。参院選後、消費税率引き上げは避けられない。大衆増税を断じて認めない。景気対策として大衆減税こそ要求する」とする集会決議を読み上げ、全体で確認した。
 そして参加者一同で「団結ガンバロー」が行われ、デモ行進が行われた。
 参加者は「増税反対」「なくせ格差」と訴えたながら、道行く市民に増税反対の声を上げるよう訴えた。


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