|
労働新聞 2007年5月25日号・4面 労働運動
|
石川・中央自教の闘い
組合つぶしの会社解散に反撃
連合石川も全面支援
「仲間がいるから闘える」
高原壮夫・全国一般労組石川地本
副委員長に聞く
|
石川県金沢市にある中央自動車教習所(岩井重哲社長、従業員七十人)は三月に突如、会社解散・全員解雇という許し難い提案を組合員に突きつけてきた。この会社側の不当な提案に対し、全国一般中央自動車学校分会(二十七人)は白紙撤回求め闘っている。一方的な会社側の横暴を許すなと県、全国からの支援も広がっている。この闘いについて、高原壮夫・全国一般労組石川地方本部副委員長に聞いた。
突然の解雇通知 組合つぶし企む
会社側の突然の暴挙に対して、裁判と労働委員会で闘っている。労働委員会には会社解散の無効と解雇無効を求め、裁判では解散と解雇の差し止めを求め提訴した。
三百人ぐらいいた教習生は、三月に新規入校をストップしたので、もう百人もいない状態だ。現象的に言えば、組合員は自分たちが生徒に教え、それが卒業を早め、学校の解散を早めるということで、労働することが自分たちの首を絞めるような状況に強い憤りを感じている。
しかし、なんとしても会社解散・全員解雇を「止めるぞ」という思いで元気にがんばっている。
会社はこれまでも一方的な労働条件の不利益変更、労働協約の破棄、組合脱退の慫慂(しょうよう)、不当配置転換・解雇など組合に対してありとあらゆる敵対的な行為を行ってきた。しかし、地労委、中労委、裁判と全部、組合側が勝って、二〇〇五年十二月には地裁で完全勝利を勝ち取り、全部和解をした。
ところが社長は、今年三月の春闘要求での団交の場において、突如一方的に「本年六月二十日をもって会社を解散する」「希望退職を募集し、応じないものは整理解雇する」などと許し難い通告を行った。
当然、組合としてはこの通知を拒否、白紙撤回を求め、ストライキなどで闘ってきた。
7億円持ち逃げ 行政にも責任が
〇五年の「和解」の時点ですでに会社側は会社解散・全員解雇の組合つぶしを準備していたと思っている。「和解」したにも関わらず、会社は組合敵視を続け、〇六年の夏季一時金、年末一時金にゼロ回答を続け、誠実な交渉を行おうとはしなかった。
そして、この間に三億五千万円もの債務超過、使途不明金をつくり出した。一年間に四億五千万円くらいの売上の中小企業で、これほどまでの債務超過をつくり出すというのは常識的にも考えられない。会社側は、この債務超過を会社解散・全員解雇の理由にしたいようだが、これは組合つぶしをを隠ぺいするためにつくったような債務だ。
会社側は今年三月に鉄道運輸機構との間で、密かに会社用地を買収することで合意していた。そして残る用地面積でも指定教習所の物理的要件を満たしているため、県は土地の収用費約一億円強や、休業補償、新コース工事費など約六億円弱をを査定した。しかし、会社側はこの補償金七億円でも債務超過を穴埋めしても、保険料の滞納もあるので、残りは二億八千万円にしかならず、新コースの工事などは不可能だと言って、これを企業解散・全員解雇の理由にしているのだ。七億円を持ち逃げした上で、会社を解散し、全員解雇するということであり、断じて許すわけにはいかない。
また、県や鉄道運輸機構の姿勢も問題だ。県は会社の存続はおろか、会社側に何ら行政指導を行おうとしていない。用地買収が困難視されていた金沢市内での新幹線用地買収を急ぐ県と鉄道運輸機構は、多くの問題を抱えている会社と契約を結んだのである。これは、組合つぶしに行政当局も手を貸したと言わざるを得ない。
連日昼休み集会 全国から檄
こうした状況にあるが、当該組合員は「自分たちの闘いだが、自分たちだけの闘いではない」「支えてくれる仲間がいるから闘える」と意気軒昂(けんこう)だ。これまで不当労働行為が行われ、組合も脱退者が相次いだが、その都度の闘争の中で、逆に盛り返して組合員を増やしてきている。連日昼休み集会をやって意思統一を図っている。だから会社側は「組合はつぶせない」というので、会社もろともつぶしてしまうということだろう。
私たちは県と鉄道運輸機構に対して、全県的に署名運動を展開し、二万筆も集まった。また、街頭や社長宅付近で、連続してビラまきと署名活動をやっている。署名は全国からもかなりの数が集まっている。こうした活動に連合石川も全面支援に立ち、傘下の組合すべてが協力している。さらに自治労・全国一般評議会の指導を受け、全国から激励を受けている。全国一般における自動車教習所の三大闘争と言われている神奈川・大船自教、新潟・東新潟自教、岡山・岡自教の闘いと強く結びつきながら闘っている。
教習所の場合、例え会社を解散しても「指定返上」が認められなければ学校は残る。いま県に対しても、県議会の社民党、民主党の県議団の協力の下、指定返上を受けつけるなと求めている。
社会的状況を反映 諸課題と結び闘う
自ら「私は独裁者、何が悪い」と言い放つ社長だが、こういう経営者が生み出される社会的背景ということを考えなくてはいけない。リストラや首切りが横行している状況がこういう経営者を生み出している。この間大手の組合がリストラを容認して、むしろそれに反対する組合が孤立してしいる状況が生み出されている。単なる一企業、一経営者のワンマンという問題だけではすまされない。
労働法制の改悪の動きや、そして安倍政権の憲法改悪策動との闘いと結びつきながら闘っていく。
激励先
全国一般労組石川地方本部、同自動車学校分会、同中央自動車学校管理職分会
〒920-0025
金沢市駅西本町3ー13ー5
電話 076-262-0724
FAX 076-223-6304
Copyright(C) Japan Labor Party 1996-2007 |
|