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労働新聞 2008年4月25日号 トピックス
G7、危機解決に打つ手なし
ワシントンで十一日、先進七カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が開かれた。共同声明では、混乱している世界経済と国際金融市場について「困難な時期に直面」「混乱が長引いている」と危機感を示した。そして、サブプライムローン問題に端を発した金融混乱について金融安定化フォーラム(FSF)が出した報告書を元に「複雑な金融商品の徹底した情報開示」などに向けた「工程表」などを示した。しかし、危機の発信源の米国はこうした規制に慎重な姿勢に終始、また日本などが求める公的資金導入についても「現実的とは思えない」(ポールソン米財務長官)と後ろ向き。各国の思惑のズレは埋めがたく、危機回避に向けた具体策はまったく打ち出せないでいる。
李・韓大統領訪米
韓国の李明博大統領が四月十五日、初の外遊として訪米、十九日にブッシュ米大統領との会談を行った。会談では米韓関係を「二十一世紀の戦略同盟に発展させる」と合意、米韓自由貿易協定(FTA)発効や、駐韓米軍兵力の削減の凍結などで一致した。盧前政権のときに対朝鮮政策などで冷え込んだ米韓関係の「修復」を狙ったもの。しかし、李大統領はソウルと平壌に相互の連絡事務所を設置することを提案した。また、米側が求める大量破壊兵器拡散阻止構想(PSI)やミサイル防衛(MD)への参加には「韓国のおかれた特殊な環境」(柳外交通商相)を理由に難色を示すなど、あくまで南北の平和的な関係を維持していく姿勢を堅持した。
8年ぶりの中台直接対話
中国の胡錦濤国家主席が十二日、台湾の簫万長次期「副総統」と北京で会談を行った。八年ぶりの中台直接対話。胡首席は「いま両岸関係は平和・安定の方向だ」と述べ、簫氏も「(両岸関係は)新しい始まりの時期」と応じ、週末の中・台間チャーター便開設や、経済協力の推進で合意した。「独立」を声高に叫んでいた陳水扁「政権」・民進党は先の選挙で大敗北を喫し、五月の国民党の馬英九「政権」の発足を前に、友好を全面に押し出した。両岸関係の緊張をあおることを対中政策に利用してきた米国やわが国反動勢力にとってはその「外交カード」を失った格好だ。
ドイツの郵便労働者約一万人が四月十五、十六の両日に全土で、賃上げや雇用保障を求め、ストを行った。
フランスの日刊紙「ル・モンド」が、十五日に休刊となった。これは一九四四年の発刊以来初めてのこと。同紙で働く労働者たちが二十四時間ストライキに入ったため。
フランスのパリで十日、高校生を先頭に四万人が教育改革反対のデモを行った。主催は高校生組織のUNL(全国生徒連合)とFIDL(独立民主生徒連盟)などで主要労組も加わった。政府の教員削減に反対するもの。また、ボルドー、トゥールーズ、リヨンなどでも、それぞれ数千人のデモが行われた。
米国ワシントンで十日、燃料高騰に苦しむ個人トラック業者が約百台のダンプカーでデモ行進を行った。ダンプカーの隊列はクラクションを鳴らし、生活できる燃料費の保障を要求した。
南アフリカ・ヨハネスブルクで十七日、労働組合会議(COSATU)が呼びかけたデモが行われ、約五千人が参加した。このデモは食料品高騰と電気料金値上げに抗議するもの。
バングラデシュ・ダッカで十二日、二万人以上の女性繊維労働者が食料品価格上昇に抗議すると共に、大幅な賃上げを求めて街頭で抗議行動を行った。デモ隊は投石やバリケードを築き、警官隊と激しく衝突した。
小沢代表、チベット問題で中国批判
民主党の小沢代表は四月十七日、講演の中でチベット問題に言及し、「中国指導部は体制変革を模索していくべき」などと述べた。また、朝鮮の拉致問題についても、解決しないのは「朝鮮半島の現状維持を国策にしている」中国の責任などとし、朝鮮敵視政策を続ける自公政権を免罪した。「人権」を口実に中国に干渉し、体制転換を迫る発言であり許せないものだ。このような党が政権についても、アジアとの関係が改善されるはずはない。
高齢者医療制度でペテン演じる公明党
十五日、後期高齢者医療制度保険料の年金からの天引きが始まったが、六十以上の市区町村で、保険料免除者から徴収するなどのミスが発生。役所に抗議する高齢者も増え、高齢者から保険料をふんだくる制度への怒りが高まっている。自民党内でも十七日、議員連盟「後期高齢者医療制度を考える会」が発足、「見直し」の声が出るほど。だが公明党は、太田代表が制度のポイントを訴えるよう全議員にハッパをかけるなど、擁護にやっき。このような党は「福祉の党」ではない。
中教審、教育の統制強化打ち出す
文科相の諮問機関である中央教育審議会(中教審、山崎正和会長)は十八日、改悪教育基本法に基づき、教育行政のマスタープランともいうべき初めての「教育振興計画」を渡海文科相に答申した。「『教育立国』の実現に向けて」と題する答申は、今後五年間に重点的に取り組むべき課題として、全国一斉学力テストの継続、道徳教育教材への国庫補助などをあげている。多国籍大企業の国際競争力強化と大国化のために、学校の序列化と国による教育への統制強化を打ち出したものだ。
低所得者は医者にかかれぬ実態が
非営利団体(NPO)「日本医療政策機構」によるアンケート調査で、低所得者ほど医療機関の受診を控えていることが十五日、明らかになった。過去一年間、医療費負担増の影響で体調が悪いのに受診を控えた経験をもつのは、年八百万円以上の所得層が一八%にすぎないのに対し、年収三百万円以下の層では三九%と倍。薬の処方を辞退・拒否した人も一六%と、高所得者(二%)の八倍。たび重なる医療制度改悪による負担増で、「病気でも医者に行けない」国民が増えている。政府には、国民の命と健康を守る責任があるはずだ。
空自活動の一部に違憲判決
イラクへの自衛隊派兵に関する裁判で、名古屋高裁は十七日、航空自衛隊による米兵輸送は米軍の武力行使と一体のもので憲法違反とする判断を下した。「違憲」との判断は当然だが、福田首相は「(派兵は)問題ない」とし、田母神航空幕僚長も「関係ねぇ」と暴言をはいた。政府は、対米追随の自衛隊派兵は直ちにとりやめるべきだ。
年金機構がリストラを計画
政府は十八日、社会保険庁が二〇一〇年に非公務員組織化される日本年金機構について、現在の職員を最大六百人解雇する計画を示した。民間への再就職を斡旋(あっせん)するとはしているが、応じない職員は分限免職に踏み切る計画であるなど、きわめて乱暴なもの。不祥事を口実にした労働者の攻撃は許せない。
橋下改革、市町村の反発に遭遇
橋下・大阪府知事が進める「府改革プロジェクトチーム」による「財政再建」策が十一日、明らかになった。千百億円の赤字削減を口実に、高齢者・障害者への医療費助成削減、三十五人学級の凍結、私学助成削減など、府民に多大な犠牲を押しつける案。同案は七月臨時議会に提出予定だが、与党からも「大変荒っぽい」という声が出るほど。知事は十七日、府内市町村首長との意見交換会で泣いて理解を求める茶番を演じたが、府下では署名運動など反撃の闘いが始まっている。
ビラ配布処罰「合憲」の不当判決
最高裁は十一日、自衛隊のイラク派兵に反対するビラを旧防衛庁官舎に配布したことが「住居不法侵入罪」に問われた裁判で、被告有罪の不当判決を下した。集合住宅の掲示を口実としたものだが、反政府運動全体への弾圧である。憲法の認める「表現の自由」に反する反動判決だ。
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