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労働新聞 2008年4月5日号 トピックス
イラク政権の掃討戦に米軍参戦
イラク南部バスラで三月二十五日、マリキ政権の下、イスラム教シーア派指導者・サドル師傘下の民兵組織に対する掃討戦が開始された。この掃討戦には米軍も参加、空爆を行ったり特殊部隊が参戦している。米軍とマリキ政権は、反米的なサドル師勢力の排除を狙っているが、強い抵抗で早くも行き詰まりを見せている。国民の反発を受けて孤立するマリキ政権は、イラク治安部隊の「能力の高さ」を見せつけることで政権基盤の強化を意図しているようだが、戦闘はバスラからバクダッドなど主要都市に拡大、「改善した」と宣伝されてきたイラク情勢は、より激化している。バクダッドでは二十七日、マリキ政権と米軍の攻撃に抗議するデモが行われ、数十万人が参加、マリキ首相の退陣を訴えるなど、イラク国民の抵抗はより激しさを増している。
台湾総統選、「独立」派が大敗北
台湾の「総統」選が二十二日、投開票され、国民党の馬英九・前主席が民主進歩党の謝長廷・元「行政院」長に圧勝、国民党が八年ぶりに「政権」を奪還した。民進党は陳水扁「政権」の下、台湾の「独立」路線を声高に叫び、チベット情勢なども利用しながら、反中本土意識をあおってきた。だが、四%台にも達する失業率や本土との対話の行き詰まりに、住民の不満が高まっていた。それは、同時に行われた「独立」を前提にした国連加盟の是非を問う住民投票が有権者の半分以上という要件を満たさなかったことにもあらわれた。民進党や李登輝などの「独立派」にとっては大打撃だ。
体制転覆狙い聖火妨害
北京五輪に向け、ギリシャの古代オリンピア遺跡で二十四日、聖火の採火式が行われたが、式典途中にチベット情勢に対する中国政府の対応に抗議する「国境なき記者団」(RWB)のメンバーが乱入、式典を妨害した。RWBはフランスに本部を置き、ソロス財団やキューバの社会主義政権の転覆を狙う「自由キューバセンター」や「米国民主主義基金」(NED)、米国際開発庁などから資金提供を受け、現在ベネズエラやイラン、パレスチナ、朝鮮に対する工作活動を行っている。また、NEDは中国に対して転覆工作を強め、いくつかのチベット人団体に対して、資金提供を行っている。
米金融危機で0%成長
経済協力開発機構(OECD)は二十日、主要国の暫定経済予測を発表した。金融危機が深刻化する米国の実質国内総生産(GDP)伸び率は二〇〇八年第一・四半期が前期比〇・一%。第二・四半期が〇%になると見込み、「経済停滞は急速に拡大している」と警告している。また、米証券最大手ゴールドマン・サックスが二十四日に発表した報告によれば、金融市場の混乱による世界の金融機関などの損失が一兆二千億ドル(約百二十兆円)に達する見込み。このうち、米国の関連損失は全体の約四〇%に当たる。
韓国・ソウルで二十八日、李政権の学費値上げ方針に反対する抗議行動が行われ、約七千人の大学生が参加した。学生たちは、学費を重い荷物にたとえたパフォーマンスで抗議。学費値上げ率は、物価上昇率の二・五%をはるかに上回っている。
ドイツで復活祭平和行進が行われ、国内七十都市で計約六万人が参加した。二十四日の最終日には首都ベルリンなどの都市で集会やデモが行われ、「北大西洋条約機構(NATO)はイラク、アフガニスタンから撤退せよ」との声が上がった。
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで二十四日、一九七六年から七年間続いた軍事独裁政権による弾圧を糾弾し、責任を最後まで追及することを訴えた集会が開かれ、約一万人がデモ行進を行った。
福田「新提案」、政権の求心力低下
福田首相は三月二十七日、道路特定財源の暫定税率分を維持した上で、二〇〇九年度から一般財源化することを表明した。中期道路整備計画については、期間を五年に短縮して計画を新たに作成するとした。一般財源化を求める民主党に譲歩し、衆参の「ねじれ」を打開することが狙い。だが、民主党は「即時一般財源化」などで譲らず、自民党内の合意を得ることさえ容易ではない。支持率も三〇%を割り込むなど、福田政権の求心力はますます低下している。
大企業のための「つなぎ法案」で合意
与野党は二十八日、道路特定財源関連を除く「つなぎ法案」の成立を図ることで合意した。内容は、銀行によるオフショア取引やレポ取引(債券の貸借取引)の免税、研究開発分の法人税減額措置の延長など、大企業の利益となる減税措置が多数。道路問題では政府と「対立」する民主党だが、「混乱回避」を名目に、財界のための減税ではしっかり合意した。
懇談会、18年までの道州制移行を答申
政府の道州制ビジョン懇談会(座長=江口克彦・PHP総合研究所社長)は二十四日、一八年までに道州制に移行すべきなどとする中間報告を、増田総務相に提出した。報告では、「道州制基本法」を一一年までに国会に提出することを想定、区割りについては四つの案を併記した。財界の意を受けて「小さな政府」を実現し、財政再建を進めようというものだ。
新学習指導要領に「愛国心」追加
文科省は二十八日、〇八年度から一部で実施される新学習指導要領を告示した。二月に公表された改定案に、新たに「愛国心の養成」や小学校の音楽で「君が代を歌えるよう指導する」と追記した。これには、改定案を審議した中央教育審議会の委員さえも「政治家の圧力が非常に強かった」と暴露するほど。「愛国心」押しつけは、わが国の政治軍事大国化のための思想攻撃である。
都議会、新銀行の追加出資可決
東京都議会は二十八日、マスコミの調査でさえ七割以上の都民が反対している、新銀行東京への四百億円の追加出資を含む補正予算案を可決した。石原都知事は形ばかりの「謝罪」を口にしたが、直後に「世論を気にしてたら政治なんてできない」と語る無反省ぶり。都の出資額は計千四百億円となり、一世帯二万三千円を負担させられる。しかも、追加出資中の百億円は「ファンド投資」の元本が棄損した場合に備えた資金で、「中小企業支援」などではない。知事はもちろん賛成した与党、特に「慎重」を装いつつ結局賛成した公明党の責任は重大である。
「集団自決」への軍関与を認める判決
大阪地裁は二十八日、沖縄戦での「集団自決」に関し、元隊長らが軍関与を指摘した、作家の大江健三郎氏や出版社を相手に起こしていた訴訟で、旧日本軍の関与を認める原告敗訴の判決を下した。当然の判決ではあるが、本訴訟を口実に教科書から「軍の関与」を削除させた、文科省や「新しい歴史教科書をつくる会」などには大きな打撃。十一万人が結集した、昨年の沖縄県民大会をはじめとする闘いの成果だ。さらに文科省を追い込み、検定意見そのものを撤回させることが必要である。
後期高齢者医療、約2倍の負担格差
七十五歳以上を対象とした後期高齢者医療制度における、都道府県ごとの保険料が二十八日、出そろった。最高は年間九万二千七百五十円もの負担となる神奈川県で、最も低い青森県の約二倍。東京では、年二百万円の年金生活者で現行よりも年二〜三万円負担が増える。また、全国三十一市区町村が四月からの年金からの保険料天引きを延期、茨城県医師会が「撤廃」を決議するなど、自治体の混乱や医療現場の反発も強まっている。こんな制度は撤回以外にない。
沖縄県民大会が成功
沖縄県北谷町で二十三日、「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」が開かれ、激しい雨にもかかわらず六千人が結集し、基地の整理縮小などを決議した。宮古、八重山でも同様の集会が行われた。
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