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労働新聞 2008年3月15日号 トピックス
露次期大統領にプーチン後継
ロシアで三月三日、次期大統領選が行われ、プーチン現大統領が後継指名したメドベージェフ第一副首相が約七〇%の得票を得て、共産党候補などを押さえて当選した。石油や天然ガスなど豊富な資源をテコに国内を「安定」させ、米欧との摩擦も辞さない政治・外交を展開してきたプーチン大統領が次期首相に就任することが決まっており、現政権の路線が当面は引き継がれる。米欧には次期政権に「路線転換」を期待する声もあるが、大統領選の直後には天然ガス独占会社ガスプロムが「料金滞納」を理由にウクライナ向けのガス供給を二五%削減、親欧米政権に早速圧力をかけた。
イラン大統領、歴史的なイラク訪問
イランのアフマデネジャド大統領は二日、イラクを訪問、タラバニ大統領、マリキ首相と相次いで会談した。イラン大統領のイラク訪問は七九年のイラン革命以来初。米欧が核開発などを口実にイランへの制裁・孤立化政策を強める中、ブッシュ米政権の最大のアキレス腱であるイラク情勢への影響力を誇示する外交の一環。会談後の会見では「両国の新しい章が開かれた」とした上で「証拠もないのに他人を責めるのは、問題の解決にはならない」と、米国が主張するイラクへの「イランの干渉」非難を逆に批判した。
中国全人代、矛盾緩和へ予算増額
中国の第十一回全国人民代表者大会が五日、開幕した。温家宝首相が政治活動報告を行い、「経済成長の成果を民衆に合理的に分け与えないと、社会の調和と安定は維持できない」と強調、民生関係の予算増額する方針を示した。特に農村対策費を前年比千三百七億元(一元=約十四・六円)増やし、教育、医療・衛生事業も増額する。経済成長を遂げている中国だが、都市と農村部との格差が広がる中、矛盾の激化を押し止めようという難しい舵取りが迫られている。
米雇用、悪化が鮮明
米労働省は七日、今年二月期の雇用統計を発表、非農業分野の雇用数が前月比六万三千人落ち込んだことが分かった。一月期に続く二カ月連続のマイナスで、〇三年三月以来約五年ぶりの大幅な減少。民間部門のほぼ全業種で落ち込み、小売では三万四千人減と、個人消費の冷え込みは鮮明。サブプライムローンの焦げ付きや市場の動揺が比較的堅調と見られてきた米の雇用に影響を及ぼしている。
三月八日の国際女性デーに合わせ、各国で女性たちの行動が行われた。
米・ロサンゼルスでは米軍のイラク占領に反対し、女性たちがデモ行進を行った。
フィリピンの首都マニラでは約百人の女性がアジア各国における米軍による殺人・暴行に抗議する行動が行われた。参加者は「米軍はアジアから出ていけ」と訴え、ダイインを行った。
韓国のソウル市庁舎前で、民主労総主催の全国女性労働者大会が開催され、二百人が参加した。労働者は、非正規職法廃棄と、貧困を拡大させる自由貿易協定(FTA)反対を訴えた。
米GMに部品を供給するメーカー、AAMでの、全米自動車労組(UAW)によるストライキが四日、一週間目を迎えた。GMの店頭からは在庫がほとんど消え、打撃を与えている。
ドイツで五日、統一産業労組などによるストが行われ約十二万人が参加した。このストは八%の賃上げを求めて行われたもの。主要空港や交通機関がストに入った。
ポルトガルで八日、評価制度の導入など政府による「教育改革」に反対するデモが行われ、首都リスボンでは八万人の教職員が参加した。
国会で「対決」の欺まん演じる野党
国会は三月三日から、参議院に送られた〇八年度予算案の審議が止まった。与党が衆議院で二月末、予算案と道路特定財源の維持などを盛り込んだ租税特別措置法案を強行採決したことに、民主党などが反発したことによる。だが、民主党の山岡国対委員長が「(審議拒否は)一週間程度」と明言するなど「対決」はポーズ。この「予告」通り、国会は一週間で正常化した。また、共産党は六日、「空転打開のための与野党協議」を呼びかけるなど、与党の応援団を演じている。
改革派登用の日銀人事に民主「抵抗」
政府は七日、十九日に任期切れを迎える福井・日銀総裁の後任について、武藤副総裁の昇格、伊藤隆敏副総裁(東大教授)などの新任を決めた。武藤氏は元財務省事務次官時代に社会保障予算の削減を進め、伊藤氏は経済財政諮問会議の民間委員を務めるなど、いずれも改革政治を進めた人物。民主党は武藤氏就任に抵抗しているが、理由は「財務省出身」ということのみ。
改憲議連に初の民主党役員
憲法改悪をもくろむ新憲法制定議員同盟(会長・中曽根元首相)は四日、総会を行った。鳩山幹事長が顧問、前原副代表が副会長に就任するなど、民主党から初めて役員を選んだ。改憲発議の中心的役割を担う常設機関である憲法審査会の早期開催など、改憲手続きを進める狙いだ。もともと民主党は改憲による海外派兵拡大を掲げた党だが、その正体が再度明らかになった。
「せんたく議連」が発足
北川前三重県知事ら「二十一世紀臨調」が母体となった「地域・生活者起点で日本を洗濯(選択)する国民連合」による「議員連合」が三日、都内で旗揚げした。自民、民主を中心に百七人の国会議員が参加、国会改革や地方分権などでの「マニフェスト(政権公約)充実」などで合意した。保守二大政党制実現を狙う財界の意図に基づく動きであり、警戒が必要である。
自民、業界団体との関係テコ入れへ
自民党は五日、日本港湾空港建設協会連合会など運輸交通関係三十団体七十人との懇談会を開いた。昨年までは、他業界団体を含めたすべてを集め年一回の懇親会を開くだけだったが、今回を皮切りに、四月までに八回開く予定。伊吹幹事長は「原油高騰への対応」などをアピールし支持を訴えた。総選挙を前に支持基盤の回復を狙ったものだが、改革政治を続ける限り、支持層の離反は止まらないだろう。
排出権取引へ懇談会発足
政府は五日、地球温暖化問題についての有識者懇談会の初会合を開いた。夏の洞爺湖サミットを控え、この問題での戦略策定を進めることが目的。焦点の一つは、欧州連合(EU)などが導入している排出権取引。導入されれば、金融業界などには新たなもうけ口となる。「温暖化対策」は福田政権の政権浮揚策で、環境保護に役立つものではない。
福田首相が「賃上げ」求める茶番
福田首相は六日、御手洗・日本経団連に対し、今春闘での賃金アップに努力するよう要請した。御手洗会長は「十分理解している」と述べ、逆に、首相に所得税減税を求めた。首相が賃上げ要請を行うのはきわめて異例のことだが、支持率低迷にあえぐ福田政権の苦境を示すもので、政財界そろっての茶番である。
石原銀行の損失拡大、責任は重大
石原都知事肝いりの新銀行東京の損失がさらに拡大したことが七日、明らかになった。累積損失は、今三月期決算で一千十六億円に達する見通しで、都の出資した一千億円を上回る。石原は四百億円の増資を提案しているが、都民の血税をドブに捨てるようなもの。石原は直ちに辞任すべきである。
深刻な医師不足、急がれる医師確保
全国を三七八地区に分けた「小児救急医療圏」の中で、一一%に当たる十七都府県四十地区で、常時の小児救急診療(二十四時間の診療または往診)が不可能であることが三日、厚労省の調べで分かった。とくに栃木、兵庫県などで未整備。うち十四地区は、昨年あった診療体制がなくなっている。政府の「医師確保」のかけ声にもかかわらず、事態は悪化している。
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