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労働新聞 2007年4月25日号 トピックス
イラク占領米軍が駐留期間延長
ブッシュ政権は四月十一日、イラク占領米軍兵士の原則駐留期間を、現状の十二カ月から十五カ月に延長すると発表した。高まる人民の闘争に手を焼き、米軍の人員配置もままならないのが原因。十六日にはイラク戦争後の米兵の死者が三千三百人を突破。今年に入っての一カ月平均の死者は、昨年を十五人近く上回る八十人以上。十二日にはイラク国会が攻撃されるなど、米侵略者と傀儡(かいらい)政権への人民の闘争はますます激化している。
「初期段階措置」切れは米国の責任
二月の、朝鮮の核問題をめぐる六者協議合意による「初期段階措置」六十日の期限が、十四日に切れた。朝鮮は核施設停止の用意を繰り返し表明しているが、米国は朝鮮への金融制裁で凍結した、中国・マカオの銀行・バンコ・デルタ・アジア(BDA)にある資金の移動を妨げており、合意を実行する前提が成立していない。米国は事実上、同口座に違法性がないことを認めておきながら、一方で米銀とBDAとの取引を「マネーロンダリング(資金洗浄)」を理由に禁じた。これにより、朝鮮と関係を持つ英国系銀行は十八日、BDAとの取引を停止、朝鮮は資金を本国に送金することが難しくなっている。米国は「技術的な問題」などと言い、責任を朝鮮に押しつけているが、とんでもないことだ。
米、知的財産保護で中国を提訴
米国は十日、映画など知的財産権の保護策が不十分だとして、中国を世界貿易機関(WTO)に提訴した。知財問題で中国が提訴されるのは初めてで、中国はすぐさま不満を表明した。米国は二月以降、中国の補助金制度や紙製品をやり玉に挙げ、WTOへの提訴や相殺関税の仮決定など、矢継ぎ早に対抗策を打ち出している。保護主義色が強いとされる民主党の勢いが議会で増す中、米中経済摩擦が強まりつつある。
米、「反テロ」掲げながらテロ犯釈放
米連邦裁判所は十九日、七六年に米中央情報局(CIA)の指示でキューバ旅客機を爆破し、米国に密入国していた容疑者を釈放した。出身国のベネズエラ政府が容疑者の引き渡しを求めている中での釈放に、米国内からも批判の声が上がっている。「反テロ」を掲げ、他国を侵略するブッシュ政権だが、敵対国キューバには国家テロを行っている。チャベス大統領が「米国の(反テロの)仮面はいつもすべり落ちている」と非難するもは当然だ。
G7会合、金融面の危うさを露呈
米ワシントンで開かれていた主要七カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が十三日、共同声明を発表し閉幕した。声明は、円安ユーロ高の現状を追認、世界経済は「過去三十年以上の間でもっとも力強く拡大」と評価した。だがこれは、最近の世界的な株価連鎖安の再発を恐れ、意図的に楽観論を打ち出したもの。むしろ日欧は、米住宅バブル崩壊後の景気後退に懸念を表明。さらに、会議後の夕食会にサウジアラビアなど産油国の財務相を招いて膨大なオイルマネーの使い道について釘を刺したことに示されるように、主要国が投機マネーに打つ手を持たない実態があらわになった。
韓国では、元慰安婦と支援者による日本大使館への抗議行動が続いている。十一日にも行動が行われ、安倍政権に謝罪と補償を求めた。
イスラエルの学生連合が十日、授業料値上げなどに反対してストライキを行った。教職員組合も支持する中、ストには二十五万人の学生が参加、政府に教育予算の増額を求めた。
米国の首都ワシントンで十六日、他州と同じく国会議員を選ぶ権利を求めて、労働組合など約千人がデモを行った。ワシントンは政府直轄地であるため、選出下院議員は本会議での投票権がなく、上院には議席自身がない。
中国首相、6年ぶりの来日
安倍首相は四月十一日、来日した中国の温家宝首相と会談し、環境・エネルギー分野を中心に「戦略的互恵関係」の具体化で一致した。中国首相の来日は約六年半ぶり。「エネルギー閣僚対策対話」を創設、両国企業が参加した「エネルギー協力セミナー」を開催するなど、経済先行の関係修復を図った。中国も歴史認識問題などについて深入りしない妥協的な態度でのぞんだ。しかし、自民党の中川昭一政調会長は「日本のナンバーワンが行ったのにナンバー3が来る。極めて非常識」と排外主義をあおった。安倍首相は「政経分離」を唱えているが、過去の清算のない真の友好はありえない。
不当な朝鮮制裁の半年延長を決定
政府は十日の閣議で、日本独自の朝鮮制裁措置を半年間延長することを決めた。政府は昨年十月の朝鮮の核実験を口実に朝鮮船舶の入港禁止、朝鮮からの全品目の輸入禁止などを厳しい制裁を課していた。日本の強硬姿勢は突出しており、朝鮮をさらに追い込もうというものだ。とりわけ万景峰号の入港禁止は、在日の人びとに多大な支障を与えており許せない。
日米印が初の共同軍事訓練
海上自衛隊と米国、インドの両海軍は十六日、千葉県房総半島付近の海域で初の三カ国による共同軍事訓練を行った。中東とアジアを結ぶシーレーン防衛のほか、朝鮮の核、中国の「脅威」などを口実としたものだ。インドが初めて参加したことによって中国包囲網の形成がいちだんと進む。朝鮮や中国を敵視し、東アジアの緊張をあおる危険な動きである。
国民投票法、米軍再編法が衆院通過
改憲手続きを定める国民投票法案の与党案が十三日、衆院本会議で可決。また、在日米軍再編特措法も同日、衆院本会議で可決され参院に送付された。民主党は国民投票法案で独自案を出すなど基本的には自公政権と大差なく、「反対」は欺まんである。
厳罰化狙う少年法改悪案が衆院通過
少年法改正案が十九日、衆院本会議で可決され、参院に送付された。十四歳未満の少年犯罪に警察の強制調査権を与える、少年院に収容できる年齢の下限を「おおむね十二歳」に引き下げるなどが柱。しかし、人権を侵害しかねない厳罰化の方向で少年犯罪を止めることはできない。少年を犯罪に追い込んでいる、荒廃した弱肉強食社会が社会こそ問われる。
安倍、長崎市長殺害に「究明」のみ
四選出馬中の伊藤長崎市長が十八日、暴力団組員にけん銃で殺害された。犯行の背景はまだ不明だが、安倍首相は当初、「真相究明」を言うのみ。米国に追随し「反テロ」を掲げる首相だが、昨年の加藤紘一衆議院議員宅への放火に沈黙したことと併せ、二重基準もはなはだしい。
倒産が5年ぶりに増加
民間調査会社が十一日に発表した〇六年度の全国企業倒産(負債額一千万円以上)によると、倒産件数は一万三千三百三十七件で、〇五年度に比べて一・二%増えた。増加は五年ぶりで、大型の倒産が減少する一方で中小企業の倒産件数が増加、とりわけ地方での倒産が目立った。業種別にみると小売業の倒産件数が三・七%増、卸売業が五・四%増。「景気回復」といわれるが、そうではない実態が読みとれる。
勤務医や研修医の過密労働明らかに
社団法人日本病院会のアンケートで十一日、勤務医の九割が夜間当直明けに休みがとれずそのまま通常勤務をこなすなど、慢性的な疲労が医療過誤につながると考える医師が七割に達していることが明らかになった。十六日には、日大板橋病院の女性研修医の自殺が労災認定されたことが明らかになった。勤務医や研修医の過酷な勤務が改めて浮き彫りになっている。
国連の報告書、貧富の格差拡大に警鐘
国連は十八日「〇七年アジア太平洋経済社会報告書」を発表し、日本で若年層に賃金格差が広がり、貧富の格差が拡大していることを指摘。年金を受け取れない高齢者や失業保険・生活保護に依存せざるを得ない低所得者の増大を招きかねないと警鐘を鳴らした。国際的に見ても、日本の貧富の格差が突出していることを指摘したものだ。
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