20011205

日本のできごと

2000.11.20〜2001.11.29


戦後史画す自衛艦の戦時派遣
 米軍支援のために海上自衛隊の護衛艦など三艦が11月25日、長崎県佐世保基地などを出港、インド洋へ向かった。すでに9日に「調査目的」で出港した艦と合流し、米軍への補給などを行う予定。また29日には、航空自衛隊輸送機が横田基地から嘉手納基地まで、米軍物資の輸送を行った。これらは、自衛隊として初の戦時出動であり、わが国の戦後史を画する暴挙である。

民主党、自衛隊派遣で党内対立激化
 テロ対策特措法に基づく自衛隊派遣が27日、衆院で自民、公明、保守の与党三党と民主などの賛成で可決・承認された。同法成立時には、「国会の事前承認」を掲げ「反対」した民主党だが、自衛隊派遣計画にはすぐさま賛成、その反動的な本性を現した。採決に際して、民主党からは旧社会党系議員を中心に21人が反対・退席するなど、「造反」が起こった。国の基本問題で一致できず、党内対立が拡大する民主党に、国民の不信感はいっそう強まるであろう。

戦後教育否定する基本法見直し諮問
 遠山文部科学大臣は26日、教育基本法の見直しなどについて、中央教育審議会(中教審)に諮問した。すでに昨年12月、首相の諮問機関である「教育改革国民会議」が「見直し」を提言しており、今回の諮問はそれを受けてのもの。基本法は「憲法の精神にのっとる」ことや「教育の機会均等」などがうたわれており、「教育の憲法」ともいわれる。基本法「改正」の目的は、戦後教育を否定し、選別・能力主義や「伝統の尊重」など、大企業の国際競争力強化と日本の政治軍事大国化に奉仕する人材を養成しようというもの。基本法「改正」は事実上、「改憲の前段」であり、許されるものではない。

産業空洞化加速させる工場閉鎖続く
 今年に入り、全国で上場企業の69社124工場以上が閉鎖・休止を実施・計画していることが、26日までに分かった。これに伴い、1万人以上の労働者が退職などのリストラを迫られる。とくに、電機・情報関連は19社46工場が閉鎖を実施・計画しており、昨年の2社から急増した。背景には、不況と業界再編などによる生産拠点集約のほか、アジアへの急速な工場移転がある。中国の世界貿易機関(WTO)加盟により、大企業の中国移転はさらに加速すると見込まれる。大企業の一方的な工場閉鎖、海外移転を許さず、地域振興、中小企業対策、国内でのモノづくりを維持する政策が求められている。

ますます増える不良債権残高
 大手13行の9月末の不良債権残高が、3月末比で2兆4600億円(13・9%)増加し、20兆1460億円となったことが26日、明らかになった。深刻な不況による倒産増や、株価低迷などが原因とされるが、一方で、不良債権を銀行の資産から切り離す「最終処理」も、2兆4300百億円に及ぶ。経済は、銀行による貸し渋り・貸しはがしが倒産を増大させ、不況に追い打ちをかけるという悪循環にある。だが、「最終処理」はこれからが本番であり、中小零細企業の経営はいっそう困難さを増している。また、4大銀行グループは、総計2万3000人ものリストラを計画しており、労働者への犠牲も膨大だ。

医療改革案、保険料が1.5倍に
 政府・与党は29日、2002年度からの医療制度改革案で合意した。それによると、患者本人の負担を現行の2割から3割に引き上げることをはじめ、通院時月3000〜5000円の負担上限を廃止する。実施は「必要な時期」とされているが、2003年度中が確実。高齢者全体の負担は、現行の10倍にもなると見込まれ、小泉改革により国民の健康さえもますます切り捨てられる。

「朝銀」口実に朝鮮総聯に政治弾圧
 警視庁は28日、在日本朝鮮総聯合会の元財政局長などを逮捕、翌日には総聯本部などへ家宅捜索を行った。朝銀東京信用組合の資金流用を口実としているが、明らかに不当な政治弾圧である。「朝日関係に重大な悪影響を及ぼしかねない」(朝鮮総聯幹部)ものであり、わが国の朝鮮敵視策の表れである。

 

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