「民主中道」を掲げ、「自民党との対決」を宣伝してきた民主党だが、この二年間の実際の政治行動は、自民党政治の補完物、あるいは先兵にすぎないことを明白に示している。財界が安心して任せられる「政権担当能力」を示してきた。最近も、反中国策動、大増税案提唱など、宮沢蔵相も絶賛するほど、その反動ぶりは露骨になっている。労働者階級は、この党に期待も幻想ももつことはできない。ますます窮地に立つ保守政治を支える民主党をうち破り、労働者、勤労国民のための政治の転換をかち取らなければならない。
「金融国会」で馬脚現す
60兆円導入で支配層の危機救う
九八年五月 旧民主、民政、新党友愛、民改連の合同で民主党を結成
六月 インド・パキスタン核実験に際し、在日米軍基地の核疑惑などに触れず、両国に核拡散防止条約(NPT)、包括的核実験禁止条約(CTBT)への無条件加盟を要求
八月 羽田幹事長らが、自民党議員らと共に靖国神社を公式参拝
九月 戦後かち取った諸労働条件を破壊する労働基準法改悪案を共同提出し、賛成
九八年九月 長銀の一時国有化、公的資金投入で自民と合意
十月 金融健全化法と同再生法成立を主導
菅代表は、金融国会に際して「政局に絡めてやるつもりはない。対案を作成して金融システムをしっかりするように対応したい」と経団連に約束、支配層に恭順誓う。大銀行救済のための六十兆円の血税投入案は、民主党によって提案され、自民党はこれを「丸呑み」。法案成立に際し「われわれが政府・自民党よりも優れた代替政策を提示しうることを証明できた」(「金融再生関連法案の成立について」、菅直人・代表)などと自画自賛した。民主党は金融資本の危機を救済した。
十二月 米英両国によるイラク空爆について、「イラクに(核)査察への全面協力を履行させるには、武力行使しかなかったという米英両国の判断について一定の理解を示す」と容認(「米英両国によるイラク空爆についての談話」、羽田孜・幹事長)。
九九年三月 日本海での「不審船」問題に対し、「情報収集・警戒監視や拿捕(だほ)能力等の面で課題を残した」などと、防衛体制の強化を要求(「不審船舶のわが国領海への侵入について」、羽田孜・幹事長)。
新ガイドライン推進、反中国、大増税案…
いっそうの反動的行動示す
九九年五月 新ガイドライン関連法成立に、「部分修正」のみの主張で成立に手を貸す
自民党の対米追随政策と闘わず、「新ガイドラインを実効あるものにするための法整備が必要」と、有事法制を求めている(「防衛指針関連法案への対応について」)。政府案への意見といえば、「具体的で実効性のある法整備や民間・自治体の円滑な協力を期待することも無理」(「防衛指針関連法案への対応について」)という、反動的なシロモノ。この方針は、六月に決定された「安全保障基本政策」で集大成された。
六月 産業競争力強化法案に対し、「構造改革を先送りした一時しのぎ」と、雇用確保をそっちのけにさらなる規制緩和・起業家支援などを要求
・米軍用地特別措置法改悪を含む地方分権一括法に賛成
・「安全保障基本政策」決定、有事法制などを主張
七月 九条改悪を目的とした国会への憲法調査会設置に協力
九月 代表選挙で鳩山由起夫氏当選
選挙運動中、鳩山は九条を中心とした改憲を提唱、さらに徴兵制にも言及。
十一月 多くの弱い中小零細企業を切り捨てる中小企業基本法改悪案に賛成
中小企業政策は「従前の野放図な『バラまき政策』から『やる気が出る政策』への転換が必要」(「中小企業政策・商店街振興策の提唱」)などと提言。一部のベンチャー、創業のみを支援し、大部分の中小零細企業を切り捨てる改悪案の後押しを積極的に買って出た。
二〇〇〇年二月 衆院定数削減法案で国会空転。自自公による衆院定数二十削減案に国会ボイコットで「対抗」したが、もともと定数の五十削減を主張してきた民主党はそこを与党に突かれ、「議長見解」で早々に戦術転換。マスコミから「しっかりしてほしい」と皮肉られる。
・二〇〇〇年度予算審議で、大銀行救済の十兆円積み増しに賛成
三月 鳩山代表、自民党による労働組合費のチェックオフ制度廃止論に「一つの流れ」と唱和。連合の抗議にあわてて「撤回」。
・陳水扁・台湾新「総統」と、民主党国会議員が会談
四月 鳩山代表が、中国・チベット自治区の「分離独立」を掲げるダライ・ラマ十四世の「歓迎レセプション」であいさつ。
五月 台湾「総統」就任式に、足立参院議員ら、事実上の党代表団の「日台友好議員懇談会」が参加。
自民党に先んじ、仙谷企画局長らが「台湾独立」を綱領に掲げる民進党出身の陳・台湾新「総統」と会談した。さらに、ダライ・ラマとの会見、「総統」就任式への参加で、日中共同声明に反して中国の分裂策動に手を貸す。石原都知事らと呼応して役割を果たす。
・高額所得者への減税などを内容とする「税制改革案」を発表
所得税の累進構造緩和、所得税控除の全廃、課税最低限の引き下げなど、高額所得者優遇・低所得者に増税する案を提案(「税制改革の基本構想−信頼と安心の税制を築くために」)。宮沢蔵相から「与党には言えない勇気ある提案」「入党したいくらい」と絶賛される。
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