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労働新聞 2011年12月15日号・1面

地域挙げた決起相次ぐ

復興・賠償「遅い、少ない!」

 東日本大震災と福島第一原発の事故から九カ月が経過した。野田政権は地震や津波で打撃を受けた地域の道路や橋梁、港などの社会資本整備を放置する一方、復興特別区などの規制緩和や税制優遇策は押し進めるなど、被災地を大企業に草刈場とし差し出している。また、原発事故の被害に対する補償や除染が遅々として進まない中でも米国や財界の求める原発再稼動や原発輸出政策は推進するなど、被害者を裏切り続けている。こうした中、国や東京電力に対し地域を挙げて異議を唱え、責任を追及する取り組みも相次いでいる。米国と財界の政治にまい進し、被災者を置き去り・食い物にする野田政権との闘いを全国に広げるころが求められる。


郡山で市民総決起大会
 福島県郡山市では十一月二十七日、「東日本大震災復興市民総決起大会」が行われた。商工会議所が呼びかけ、JAや医師会など三百五団体が実行委員会をつくり開催した。市民二千五百人が結集した。
 実行委員長の丹治一郎・郡山商工会議所会頭は「原発事故被害の原因は東電にあり、安全だとしていた国にも責任がある。精神的被害も含めて全額賠償、復興を求め、ふるさと郡山を守ろう」と呼びかけた。
 集会では「経済県都郡山の再生」「暮らしを守り雇用を生み出す施策」「社会資本の整備促進」「原発事故の一日も早い収束と市内の除染」「安全・安心・健康と子どもの未来への責任」「放射能被害の一掃とすべての損害への賠償」など、国や東電に対する要求を決議、「元気な郡山を築こう」と全員でこぶしを上げた。


双葉郡八町住民も決起
 東京電力福島第一原発事故で避難生活を強いられている福島県双葉郡八町村の町村会は十二月三日、「原子力被害の完全賠償を求める総決起大会」をいわき市で開いた。県内外に避難する住民千五百人が参加した。
 双葉地方町村会長の井戸川克隆双葉町長は「双葉郡の住民は望まない場所で苦労しながら生活している。強制収容所に入れられているようなもの。罰を受けるようなみじめな思いは納得できない」と住民の思いを代弁し、「加害者のつくった様式での賠償はおかしい。被害者の権利として東電に被害全額の賠償を請求する」と語気を強めた。
 また集会に参加した東電の西沢社長や平野復興担当相、細野原発担当相らに「避難生活をしてみろ」「古里を元に戻せ」などの怒りの声がぶつけられた。
 最後に「すべての損害の完全賠償」「原子力損害賠償紛争審査会の委員に双葉地方の住民を参加させる」などの要求を決議した。


東京だったら対応違うのでは
柳沼 正晃・郡山商工会議所事務局長
 津波で大きな被害を受けた沿岸部と比較すると目立たないのかもしれないが、内陸部にある郡山も地震で大きな被害を受けた。市内で全壊した家屋は二千二百以上に及ぶ。道路や橋梁の沈下や亀裂など社会基盤の再整備も大きな案件となっている。
 復興対策事業については言えば、要するに「遅い、少ない」ということだ。もし同じことが東京で起こっていれば半年かからないで予算つけるんじゃないか。国には姿勢を改めてもらいたい。
 原発事故に関しても同じだ。国の対応は原発から三十キロ圏の内外で濃淡をつけているが、五十キロ以上離れたこの市内でも売上げが激減し店を閉める店が相次ぐなど、大きな被害を受けている。福島県全体が被害者だ。
 こうした状況を受けて、商工会として国や東電に要望を出そうと準備していたが、会議所には「企業を育てて地域を伸ばす」という社会的使命もあるし、また地域が元気にならなければ企業が元気になることもない。一体のものだ。
 そこで「市民も巻き込んで大きな枠組で取り組もう」となった。各界各層に声をかけるとそれぞれに要望があり、それらをまとめて幅広い項目に渡る決議をつくった。
 各界と市民一丸となった決起大会を成功させることができ、地域の強い思いを表現できたことは大きな第一歩だ。これから具体的に国に対し要望し、実現させていなかければならない。以降も結束して取り組んでいきたい


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