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労働新聞 2008年3月15日号・1面、5面
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3・10緊急集会
成功裏に闘われる
基地撤去・安保破棄こそ
沖縄の声
沖縄の要求支持する
国民運動巻き起こそう
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沖縄県北谷町で二月十日に起きた米海兵隊員による少女暴行事件への怒りが広がっている。現地沖縄では各界による「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」が三月二十三日に開かれる。これに呼応し、一九九五年の「沖縄の怒りの一撃」をさらに上回る闘いで、米国と追随する福田政権を追いつめよう。民主党など野党は矛先が日米安保に向かうことを恐れ、「地位協定見直し」で事態の「収束」を図ろうとしている。もはや諸悪の根源が米軍基地、そして日米安保条約にあることは明らかだ。これが沖縄の声だ。沖縄の闘いに応えようと、「沖縄を孤立させるな!」をスローガンに三月十日、東京で「米兵による少女暴行事件糾弾! 米軍基地即時撤去緊急集会&デモ」が行われ、約百三十人が参加した。
安保破棄し、国の独立へ断固闘う
山本正治 党中央委員会統一戦線対策部長
多くの方々の呼びかけに応えながら、私たちもこの集会の成功のためにいっしょに努力してきた。
沖縄からの報告の中で、米軍によるたび重なる事件・事故を解決するには、基地をなくす以外ないと言われた。
そのためには日米安保条約を破棄し、わが国が本当の意味で独立して、国の運命を私たち国民自身が手に握る、そうした状況をつくっていく以外にない。またこの事件を契機にわが国政府が窮地に追い込まれ、もう一度一九九五年のときのような全国民的な闘いが起こったらどうにもならなくなるとも言われた。
山口県岩国市では市長選が行われ、厚木基地からの米軍艦載機受け入れを拒否した市長に対し、わが国政府はばく大なカネを使って追い落とした。しかし、それをひっくり返しかねないようなこの事件が起こって、政府は窮地に陥った。
九五年以降の経験から見ても、もはや問題の根源は「地位協定の改定」あるいは、米軍の言う「綱紀粛正」等々ではなく、米軍基地そのものをなくす以外ないということは明らかだ。安保条約を破棄して、米国から完全に独立して、国民の生命・安全を守る政府をつくる以外ないということが非常にハッキリしている。
そして、米国は世界中で窮地に陥っている。米国によるイラク戦争を支持し、参戦した各国では政権が入れ替わった。今年一月にブッシュ米大統領がアラブ諸国を回って、「イラク『安定化』へ協力を」「イランの核開発を抑えよう」といったが、どの国も相手にしなかった。
世界中で各国とも、米国に頼らずに自分の国の運命は自分たちで握るという流れが前進している。
悲惨な事件を二度と起こさないために、わが国から米軍基地をなくす、安保条約を破棄のため、是非とも全国で多くの皆さんと心を合わせて、大きな運動をつくっていくことを呼びかける。
沖縄からの報告
安里英子さんが訴え
沖縄からの報告として、「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の安里英子氏が「基地と軍隊が存在する限り、女性への暴力は絶えることがない」というテーマで、現地の状況などを説明した。
安里氏は、基地の外で暮らす米兵が増えたことも事件の背景にあると指摘、「基地内の生活より、規律が緩く気ままな基地の外で暮らしたがる米兵が増えている。事件の起こった北谷町は、基地の中と外の区別がつかないぐらいになっている。こういう状況の中で起こった事件」と説明した上で、「米兵の高額な家賃を思いやり予算で保証している日本政府の責任は重大だ」と指摘した。
また被害者に落ち度があるかのような、インターネット上や一部週刊誌によるバッシングに対して「私たちの会の高里鈴代代表の自宅にまでも中傷の電話がかかっている。また矛先は、被害者の少女といっしょにいた友人や学校などにも向けられている。そういう異様な雰囲気の中で少女は告訴取り下げに追い込まれた」と、二次被害の実態について怒りに声を震わせながら語った。
そして米国の民間機関の調査結果などを紹介し、「米兵による性犯罪の取り下げ件数が近年大幅に増えているという。一般のケースと違い、加害者が軍人である場合、被害者の恐怖心は拡大しやすい」「軍隊という組織と裁判で争うことは大変。もみ消し工作なども強力に行われ、被害者は泣き寝入りによって自分の身を守ることもある」と、軍隊組織特有の暴力性について解説した。また日本においては米兵犯罪の影で常に行われる自衛隊のウラ工作についてもふれ、発覚している事件は氷山の一角でしかないことを指摘した。
最後に「沖縄には混乱が持ち込まれている。『被害者を守るためにこれ以上事件に対して騒ぐな』などと言う者や、『安全教育の徹底』で責任を生徒に負わせる向きもある。しかし真の問題解決のためには基地撤去、安保破棄しかない」とキッパリと断じ、県民大会に向けて、基地前での座り込みや、各地で学習会を積み上げるなど、県民世論を確固たるものにするために引き続き闘う決意を表明、参加者の共感を呼び起こした。
参加者、各地の報告
沖縄の怒りを全国に広げよう
続いて、国会議員や各地で闘う人からの報告が行われた。
沖縄出身の山内徳信・参議院議員(社民党)は「政府や国会議員の中には『沖縄は基地がなくなったら困るだろう』と平気で言う者がいる。バカにするな。こういう人間を取り替えなければ日本は良くならない」と怒りをにじませ、「この集会が『沖縄を孤立させるな』と呼びかけてくれていることは一つの救いだ」と評価した。さらに「米国・米軍にとって沖縄は戦争で勝ち取った占領地だ。基地が無くならなければ絶対に米兵犯罪はなくならない」と、かつて読谷村長として米軍と対峙(たいじ)した時代の経験も例に断じた。
神本美恵子・参議院議員(民主党)は、少女へのバッシングについて「被害者に落ち度があるかのような論調は、日本全体を覆っている性犯罪に対する認識の問題。なぜ被害者が苦しめられなければならないのか」と声を震わせた。また親告罪という法のあり方も問題だと指摘した。そして「事件後、一週間で全国紙の扱いは小さくなってしまった。基地問題を沖縄の問題に矮小(わいしょう)化させてはならない」と訴えた。
相原久美子・参議院議員(民主党)は「基地と女性の人権は、平和な生活は共存しない」とした上で「被害に遭った女性が孤立しないよう支援していく取り組みも重要だ」と述べた。
また米軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に今年八月に原子力空母が配備されようとしている問題について、これとの闘いの先頭に立つ神奈川平和運動センターの加藤泉事務局長は、横須賀での原子力空母母港化と問う住民投票に向けた闘いを紹介、「原子力空母の配備はその艦載機の岩国移転など、全国の米軍再編のつながっている。また空母に何かあれば関東一円に放射能被害が及ぶ」として闘いの重要性を説明し、この闘いへの広範な支援を呼びかけた。
自衛隊入間基地(埼玉県入間市)へのパトリオットミサイル(PAC3)配備と闘う「平和の声・行動ネットワーク」の田中伸一氏は、「PAC3は昨年三月に強行配備されてしまったが、これからは撤去を求める闘いを続ける。ヤミ討ち的な配備で、周辺住民は危険性を知らされていない」と語った。
平和の問題を考え行動する首都圏の青年学生団体「SAYーPeace PROJECT」の新田哲史氏は「沖縄で行われようとしている名護市・辺野古沖の基地建設や東村・高江でのヘリパッド建設に対する阻止行動に、交代で支援に入っている。現地の闘いが実際上、基地建設を阻止し続けている」と実力行動の重要性を訴えた。
最後に日本労働党を代表し山本正治・中央委員会統一戦線対策部長が、世界情勢から米国が窮地にあることを解説、基地との闘いは有利な状況だと訴えた。
集会の最後に、日下景子・神奈川県議が集会アピールを読み上げた。
集会後、参加者はデモ行進し、米大使館前で「米軍基地は日本から出て行け」と力強くこぶしをあげた。
基地撤去の闘いを全国的なものとするための貴重な一歩となる集会となった。
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