労働新聞 2008年2月15日号・5面 国民運動

沖縄の米兵による
少女暴行事件許すな
「またか」、各地で
怒りの抗議行動

基地がある限り
犯罪はなくならない
基地撤去・安保破棄の
大運動を

 またも起こってしまった。二月十日夜、沖縄県で在沖縄米海兵隊員が中学年の女子生徒に暴行、逮捕された。繰り返される事件のたびに出される米軍の「綱紀粛正」表明とは裏腹に、占領軍意識で県民を見下す米兵による犯罪は絶えない。日米両政府は火消しに躍起だが、結局は日米地位協定を見直すことさえしない。日米安保条約を破棄し、基地を撤去し、対米追随の政治と決別しなければ、米軍による犯罪・基地被害の問題を根本的になくすことはできない。基地撤去と安保破棄をめざす国民的大運動がこそが求められる。

 事件を受け、沖縄では十二日、各地で怒りの声が上がった。
 沖縄平和運動センターと中部地区労は米海兵隊基地司令部があるキャンプ瑞慶覧(北中城村)の前で抗議集会を開いた。三百人が参加した。集会で新垣邦男・同村長は「事件のたび県民の思いを訴えてきたが、米軍には全まったく通じていないことがわかった。いつになったらなくなるのか」と怒りを込めて訴えた。
 基地・軍隊を許さない行動する女たちの会も会見を開き、米軍に対して抗議するとともに、沖縄からの撤退を求める要求書を米政府などに送るとした。
 また沖縄県の仲村守和教育長や県幹部は、キャンプ瑞慶覧などを訪れ、事件に抗議した。
 那覇市議会は十二日、被害者らへの謝罪と基地縮小、日米地位協定の抜本的見直しを求める抗議決議を行った。また沖縄県議会や事件現場となった沖縄市、北谷町なども同様の決議をする予定で、県内各地で同様の動きが広がる見通し。

*    *

 沖縄だけでなく、全国各地で抗議行動が行われた。
 沖縄・一坪反戦地主会・関東ブロックが呼びかけた米大使館への抗議行動が十三日、行われた。米国に気兼ねし大動員された警官や内外のマスコミが集まる中、参加者は「基地がある限り犯罪はなくならない」と強く訴えた。

東京 アリバイ的環境アセス許すな
 米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古沖への移設について政府と沖縄県が話し合う普天間移設措置協議会が二月七日に首相官邸で開かれるのに合わせ、仲井真・沖縄県知事の協議会出席拒否を求める行動が同日、首相官邸前で行われた。沖縄・一坪反戦地主会・関東ブロックなどが呼びかけた。
 政府は現在、アリバイ的な環境影響評価(アセスメント)を県に呑ませ、基地建設着工に道筋を付けようとしている。デタラメなアセスメントには専門家などから多くの不備や疑問が指摘されているが、国は米軍再編交付金交付などで県に揺さぶりをかけている。
 官邸前行動では「協議会出席は県民無視の愚行だ」などと知事への批判が行われるとともに、県に圧力をかける卑劣な政府への怒りの声が出された。

北海道 米軍艦の民間港利用止めよ
 北海道では米軍艦の入港が相次ぎ、軍事利用への地ならしが進められている。またこれに対する闘いも粘り強く行われている。
 六日には米海軍のイージス艦「ジョン・S・マッケイン」が石狩市の石狩湾新港に入港した。同艦は、高性能レーダーで航空機や弾道ミサイルを探知・迎撃するイージスシステムを搭載したミサイル駆逐艦。
 これに対し連合北海道と道平和フォーラムが抗議行動を行った。五百人が参加した。石狩平和フォーラムの宮下事務局長は、民間港の軍事利用は日米軍事一体化の一環であることを指摘、また米軍艦の入港を認めた高橋知事に対し「道民の安全や暮らしを無視し中央政府に言いなりで許せない」と批判、今後も米海軍の入港反対行動を強めていくと報告した。
 翌七日には米海軍の揚陸指揮艦「ブルーリッジ」が小樽市の小樽港に入港した。この入港は市当局が「商船のバース利用とかち合う」といったん入港要請を断ったが、外務省などが圧力をかけて無理矢理入港を認めさせた。山田市長は「商船を追い払ってまで入れるとしたら、まるで軍港だ」と国を批判している。
 この入港に対する抗議集会が同日開かれ、二百人が参加した。参加者は日米両国への怒りを込めたシュプレヒコールをブルーリッジにあびせた。

神奈川 PAC3の強行配備糾弾
 防衛省・自衛隊は一月三十日早朝、神奈川県横須賀市にある自衛隊武山基地にパトリオットミサイル(PAC3)搬入を強行した。首都圏でのPAC3配備は、昨年三月の入間基地(埼玉県)、十一月の習志野基地(千葉県)に続いて三カ所目。
 これに対して、神奈川平和運動センターや三浦半島地区労などが基地前に集まり抗議行動を行った。参加者は、住民に隠すように行われた闇夜の中での搬入に怒りの声を上げた。
 また二月二日には武山基地に隣接する公園で抗議集会とデモを行い、百人が参加した。加藤泉・同センター事務局長は、「武山基地のPAC3は横須賀基地の米海軍艦船を守るもので、日本の市民を守るものではない」と訴えた。集会後、参加者は基地の門前で「PAC3配備反対」「日米のMD体制強化反対」とシュプレヒコールを上げた。

長崎 佐世保港の「準母港化」反対
 米海軍の原子力空母ニミッツが十一日、長崎県佐世保市の佐世保港に入港した。佐世保への米原子力空母寄港は六八年のエンタープライズ以来通算九隻目で、ニミッツは初めて。随伴のイージス艦プリンストンも同日、福岡市の博多港に入った。佐世保への原子力空母寄港はこの六年間で五隻と異例のペース。
 これに対しや県平和運動センターや佐世保地区労などつくる現地闘争本部は抗議行動を行った。千百人が参加した。
 抗議集会で吉村庄二・同本部長は「米軍は核兵器の有無さえ明らかにせず、政府もそれを認めている。休養や物資補給が目的と言うが、アフガン戦争やイラク戦争では佐世保から米艦船が出撃した。本来の目的は別のところにあるのではないか」「佐世保の空母慣らし、空母準母港化を許してはならない」と語気を強めた。


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