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労働新聞 2007年12月5日号・1面
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山口・岩国市
1万1000人が「怒」
「国の仕打ち許すな」と大集会
再編進める政府に大きな打撃
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一万人以上の市民が「怒」の文字を一斉に掲げ、国に抗議した。米軍再編・強化の一環として米軍艦載機の移駐に反対している山口県岩国市に対し、政府・防衛省は、補助金を突如カットするなどなりふり構ぬ圧力を加えている。こうした国の姿勢を許すなと十二月一日、岩国市で、「国の仕打ちに怒りの一万人集会」(主催・同実行委員会)が開催され、大成功をおさめた。この成功は、岩国市に圧力をかけ、全国で米軍再編を進めようという、米国とその意を受けたわが国政府へ大きな打撃を与える画期的なものだ。この闘いを岩国だけの問題にとどまらせてはいけない。米軍再編を阻止する全国的な闘いと結びつけよう。当日、参加した労働者からルポが寄せられたので紹介する。また、岩国の問題を全国的課題にと呼びかけ、行動を準備している原田章弘・神奈川県横須賀市議に聞いた。
「全国共通の課題」と市長訴え
「怒」で会場埋め尽くす
山上の城、岩国城が見下ろす清流錦川に五つの太鼓橋が弧を描く美しい錦帯橋が架かっている。その清流錦川の河川敷に一万一千人の怒りに燃える人びとが結集した。曇り空で薄寒い天候で出足が心配されたが、開始一時間前の午後一時ごろには空も青く晴れわたり、岩国市民はもとより、山口県、広島県、そして東京や大阪、九州など全国からぞくぞくと詰めかけた。定刻の午後二時前には人びとが、河原を埋め尽くし、入りきれない人は土手の斜面にも座りこんだ。
トラックを仕立てた仮設舞台から実行委員会の岡田久男代表があいさつ。「本日の集会は岩国市の市民生活を守り、地方自治を守る大切な集会だ。艦載機移転を受け入れて犠牲になるのは私たちの子供や孫たち。国は沖縄の集団自決の真実を曲げて伝えようとする教科書をつくらせた。沖縄の市民は十万人の大集会を開いて抗議の声をあげた。すると国はこれを修正せざるを得なくなった。私たちは、沖縄、神奈川県座間市の市民と緊密に連携しあって平和な岩国市になるよう次の世代に残してゆくようにしなければ」と訴えた。
続いてあいさつに立った井原勝介・岩国市長は「これまで国に協力してきたが今回だけは我慢ができないというのが岩国市民の切実、痛切な思いだ。それを端的に示したのが二年前の住民投票だ」と述べ、続けて「言うことを聞かないからといって建設中の市庁舎の補助金が突然カットされるという信じられないような強硬な措置がとられた。アメとムチの手法で市民の意思を押さえつけようとする、これは国が行うべき措置ではない」と国の姿勢を厳しく批判、「これはもう一岩国の問題ではない。地方自治、民主主義という観点からは全国共通の問題」と訴え、「私は、あくまで市民を守るためにこの身を挺してがんばる」と強い決意を表明した。会場は割れんばかりの拍手。「がんばれ!」の大きな声援もわきおこった。
集会では「怒りの一万人集会アピール」が提案され、「私たちは多くの市民と手を携えて、また全国の運動にも励まされて必ず三十五億円の庁舎建設補助金を国に出させるまで運動を強めていく決意です」と読み上げられ、万雷の拍手で採択された。
参加者全員の意思行動として「国の仕打ちに怒りを込めて許さんど」の掛け声と同時に、プログラムの裏に書かれた「怒」の文字が、一斉に頭上たかく掲げられた。河原一面は抗議の「怒」一色に染まった。最後に全員が「故郷(ふるさと)」を大合唱。感激に目頭を熱くする人も。今後の闘いを胸に秘め決意もあらたに興奮と熱気の中、集会は幕を閉じた。(I)
全国の地方議員に呼びかけ行動準備
原田 章弘・神奈川県横須賀市議
岩国が補助金を打ち切られて庁舎の建設がストップしているということだが、横須賀の場合は「米軍再編とは違う」と言いながら、原子力空母の受け入れを容認した。こういうことで、再編交付金が五億八千万円もついた。
市議会一般質問での答弁によると、蒲谷・横須賀市長自身が外相、財務相に対して要請していたということだ。それこそ、私たちは再編を認めているわけではなく、空母の母校化にも反対しているわけで、なぜ再編交付金がくるんだ、という思いがある。
交付金の使い道も「これから検討する」「スポーツ施設も選択肢の一つ」という答弁がされているが、私は返上すべきだと言っている。これが横須賀の、再編交付金に対する思いだ。
再編関係では、全国で約四十の自治体が影響する。米軍再編というのは、実は「再編・強化」だ。米国の手先になってアジアへの監視や圧力を強めることになるわけで、これが日本にとってよいものなのかどうか、全国の皆さんに考えてほしい。
国の言うことをきいたところに金を出すという「アメとムチ」のやり方は、本当に許せない。だが、国会では、あまり議論が焦点化していないようだ。
岩国にはこれまでの約束通りに補助金をつけるべきだということで、防衛省への申し入れに向けて、全国の議員の皆さんに協力をお願いして準備している。それにとどまらず、危険な米軍再編に対して、地方議員が住民の先頭で声を上げていくことが大切ではないか。
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