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労働新聞 2007年8月15日号・5面
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日豪EPA 外務省前で抗議
参院選避けた
だまし討ち交渉許すな
ひっ迫する世界の食料
自給率向上は国の責務
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日本とオーストラリアの自由貿易協定(FTA)含む経済連携協定(EPA)交渉の第二回会合が八月六日、東京の外務省で行われた。これに合わせて全日農や道農連、フォーラム平和・人権・環境、日本消費者連盟などが国会で緊急集会と外務省への要請と抗議行動を行った。参院選前に「国民が騒ぐ」のを恐れ、選挙後に闇討ち的に行う姑息(こそく)なやり方に対する怒りを直接アピールした。
「日豪FTA・世界貿易機関(WTO)農業交渉、農産物輸入関税引き下げ・輸入枠拡大反対! 生産者・消費者緊急中央集会」は八月六日、国会内で行われた。緊急集会にも関わらず百人が駆けつけた。
開会のあいさつで市村忠文・平和フォーラム事務局次長は、交渉の日程が参院選が終わるまで伏せられていたことや、その後もなかなか予定を明らかにしなかった政府の姿勢を「姑息なやり方だ」と強く批判した。また当日が広島の原爆投下の日であることにもふれ、「戦争の原因になった国家間の食料とエネルギーの奪い合いをなくさなければならない」と訴えた。
主催団体のあいさつで、日本消費者連盟の富山洋子代表運営委員は、現在世界で食料や水が不足している現状などを説明、「安心・安全な食料と水を確保することは最も基本的な国家の義務だ。それをないがしろにする国の姿勢は犯罪的だとも言える」と語気を強めた。また日米豪の安全保障体制強化などにもふれ、こうした思惑のために農業・食料を利用することを批判した。
全日農の谷本巍会長は、参院選で自民党が惨敗したことにふれ、「農民が自民党農政に背を向け、選別農政と日豪EPAにノーを突き付けた結果だ」とし「農民は力を持っている」と力強く語った。また「世界の食料事情は今大きく変わっている。中国は経済大国となり、食料輸入国となっている。世界の食料は量・質ともにひっ迫している。水不足も深刻になっている。こうした状況の変化を認識しなければならない」と訴えた。また参院選でこうした課題を取り上げなかった議会政党を批判した。
また食品関連産業労働者からも連帯のあいさつがあり、フード連合の代表者は「私たちの産業は農業と一蓮托生(いちれんたくしょう)だ。農業が衰退すれば、関連産業も地域も衰退する」と危機感を訴え、「オーストラリアとの交渉は、米国やカナダなどとの交渉にも影響する一大事。連帯して闘いたい」と決意を述べた。
経過報告で北海道農民連盟の西原淳一委員長は「前の日本経団連への要請で向こうは『安い食料が輸入されれば国民にメリットがある』というぐらいの認識だった。こういった時代遅れの認識を変えるため、大きなキャンペーンを張る必要がある」とした上で、この課題がマスコミなどにも取り上げられない現状に危機感を訴えた。また自治体議会での意見書採択の取り組みが紹介され、北海道や秋田、三重、鳥取で高い採択率を上げていることが発表された。同時に、「日豪FTA交渉に反対する共同声明」への賛同の呼びかけに内外の百十六団体が参加していることなどの報告があった。
集会後、参加者は外務省前で「農業を守れ」とシュプレヒコールを上げ、外務省と農水省に要請団を送り出した。
今後、オーストラリアでの交渉への代表団の派遣や、一万人規模での集会もめざしている。こうした闘いを押し広げるため、いっそうの国民各層の連携した闘いが必要だ。
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