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労働新聞 2007年2月15日号・5面 国民運動
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日豪FTA反対の闘い各地で
農業・地域つぶし許すな
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日豪両政府は現在、自由貿易協定(FTA)を中心とする経済連携協定(EPA)締結に向けた交渉を行っている。農業大国オーストラリアはわが国にコメ、小麦、乳製品、牛肉、砂糖などの関税撤廃を求めており、これが通れば日本農業・地域社会は壊滅的な打撃を受ける。日豪FTAによる農業・地域つぶしと闘う課題はきわめて重要であり、地域や階層を越えた国民的運動が求められる。各地の闘いを紹介する。
通常国会中の国会内で一月三十日、「農業と食をつぶす日豪FTAと新農政〜日本に農業はいらないのか! 生産者・消費者緊急集会」が行われた。全国農民組織連絡会議やフォーラム平和・人権・環境、日本消費者連盟などが主催、百二十人が参加した。
主催者あいさつで、谷本巍・全日農会長は「豪州農家の平均経営面積は日本の千八百八十一倍もある。まともな競争などできない。また豪州との関税引き下げは米国やカナダとの交渉にもつながる。今度のFTAは、今までのものとは訳が違う。農業だけでなく、農村・地域そのものを破壊しかねない」と問題の重要性を指摘、本腰を入れた闘いが必要だと訴えた。
特別報告として、韓国の農民組織「全国女性農民会総連合」のシム・ムニ事務総長が米韓FTA交渉に反対する闘いの現状などを報告、労働者と消費者、さらに映画俳優など文化人も含めた幅広い運動づくりをめざし奮闘する様子を話した。
問題提起として、北海道農民連盟の西原淳一委員長は「道庁の試算では、日豪FTAによる打撃で、道のGDPは八千二百五十六億円減少、完全失業率は三・二%上昇するという。北海道拓殖銀行の破たんを上回る大打撃となりうる。いま北海道では農民と行政、企業などが一体となった地域ぐるみの取り組みが各地で行われている」と闘いの様子を伝えた。
また日本消費者連盟の山浦康明副代表は「豪州は農業大国だが、慢性的な水不足で不安定な側面も持っている。豪州の農産物に依存することは危険だ」と警鐘を鳴らした。
最後に全日農の御地合二郎書記長が「闘いはまだ始まったばかりだ。交渉入りを防ぐため、闘おう」と呼びかけた。
集会後、主催団体の代表団は農水省などへの要請行動を行った。
全国の闘いを結びつける第一歩となる貴重な取り組みとなった。
北海道各地で集会
日豪FTAにより大きな打撃が懸念される北海道では、地域をあげた取り組みが各地で行われている。
道や道内の経済団体、JA北海道、北海道農民連、消費者団体などは一月三十一日、札幌市でシンポジウム「私たちの暮らしと国際農業交渉〜日豪EPA交渉でどうなる北海道の農業・経済・社会」を開催した。地域の各界トップが結集した、全国初の取り組みとなり、二千二百人が参加した。
基調講演した鈴木宣弘・東大大学院教授は、日豪EPAについて「利益は最小で、農業や関連産業への打撃は最も大きい」と指摘、「北海道に農業はいらないのかということを問いかけるに近い問題だ」と危機感を訴えた。
パネルディスカッションでは道知事をはじめ宮田勇・JA北海道中央会会長、辻冨美子・道消費者協会会長、坂本眞一・道経連副会長ら各界の代表が出席した。
また旭川、釧路、北見など各地で地域をあげた集会などが行われている。
宮城、栃木でJAが集会
各地のJAも取り組みを強めている。
栃木県のJAなすのは二十六日、大田原市で日豪EPA・FTA交渉対策研修会を開いた。青年部・女性会などの代表者ら三百人が参加、県内農業・酪農に与える影響を学び、今度の取り組みなどを話し合った。
また宮城県栗っこ農協は二十八日、栗原市で決起大会を開いた。市内の農家を中心に千人が参加、「政府は、コメ、牛肉、小麦などの重要品目が例外にできないのであれば、交渉を中断するべきだ」とする大会決議を承認した。
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