20011205

「小泉改革に異議あり」
政府は中小商工業者の要求にこたえよ

中小向け予算拡充、金融対策守れ


 10月の完全失業率は5.4%と、またも最悪を更新した。従業員が29人以下の中小商工業での雇用が減少していることが特徴で、中小商工業の厳しさを物語っている。企業倒産は、10月には1800件を超し、最悪だった1984年10月の水準にまで達した。国民への犠牲は、とりわけ、労働者や中小商工業者に集中している。政治の責任は重大である。不況に追い打ちの小泉構造改革は、ひとにぎりの金融資本、多国籍企業が国際競争にうち勝つための支援策である。11月29日、全国の中小小売商の代表が東京でつどい、政府に一刻も早い景気回復策などを要求するサミットが開かれた。中小小売商の間からは、構造改革への批判が出された。労働者と中小商工業者は広く連携して政府に要求をつきつけ、その実現を迫っていこう。大銀行、財界のための政治を転換させ、国民が等しく豊かに暮らせる社会のために、広く連携し、闘おう。中小小売商の闘いを紹介する。

商工業の発展は700万人雇用のかなめ

 「中小小売商サミット」は、全国小売商団体連絡会が主催し、日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会が協賛して開かれた。サミットには、全国商店街振興組合連合会、全国電気商業組合連合会など15の商業団体の代表が参加した。
 主催者を代表して、小野寺一夫・全国商店街振興組合連合会理事長があいさつした。同氏は、販売額の落ち込みなど、商店街がおかれているこんにちの深刻な状況の原因を、「長期の景気悪化と郊外型大型店や低価格専門大型店とのし烈な競争にある」と指摘し、「経営基盤の強化、創業促進などの支援とあわせ、効果的かつ強力な経済対策の実行を求める」と述べた。
 さらに同氏は、「政府は構造改革推進を言うが、痛みを伴う。とりわけ中小小売商への影響を懸念する」と述べ、政府が特殊法人改革の名の下で商工中金の民営化や中小企業総合事業団の事業や機能の移管・縮小・廃止をしないよう、強く求めた。
 また、意見表明を行った桑島俊彦・全日本商店街連合会会長は、「私たちは、地域経済の担い手としてしてがんばっているが、同業者がばたばたつぶれている。銀行との関係が厳しい。資金繰りに苦しむ中小小売商のために、政府は何とかしてほしい。中小商工業は全国で七百万人の雇用を創出している。ここを無視して経済の立て直しなどあり得ない」と訴えた。

 サミットは、5項目にわたる政府への対策を要求した大会宣言を採択し、要求実現に向けて団結がんばろうを三唱して意思を固め合った。

大会宣言(要旨)

 商店街・中小小売店は、みぞうの危機にさらされている。この苦境をうち破るために、政府に対して、強く要求するものである。

1、一刻も早い景気回復の 実現を
 大胆かつ効果ある景気浮揚策を講じるとともに、補正予算の早期執行をはかるべきである。2002年度予算は、中小小売店を支援するために抜本的に拡充する必要がある。
2、中小企業金融対策のさらなる充実を
 今後、構造改革、不良債権処理、地域金融機関の再編などにより、中小小売店が金融面で不当な影響を被ることのないよう、影響回避と資金調達の弾力化・円滑化をはかる必要がある。  また、来年4月に予定されているペイオフ解禁は、地元密着の中小金融機関が破たんに追い込まれ、地域経済が大きな影響を受ける。ペイオフ解禁は延期すべきである。
 特殊法人改革にあたっては、商工中金など政府系中小企業金融機関の中小企業に対する民間金融の補完機能を維持するとともに、商工中金の民営化を行うべきではない。
3、中小小売店を元気にするきめ細かな対策を
 「個店対策」を抜本的に拡充強化する必要がある。
4、「まちづくり・商店街対策」を
 国は、商店街などが取り組む事業への支援策を創設・強化し、「まちづくり・商店街対策」を確立する必要がある。
5、中小小売店に過度の負担を強いる「外形標準課税」絶対反対

 われわれ中小小売商は、いくたの障壁、困難があろうとも、この要求項目の実現に向けて、総力をあげまい進することを宣言する。

全国中小小売商サミット参加15団体

全国商店街振興組合連合会
全日本商店街連合会
全日本小売商団体連盟
(協連)日本専門店会連盟
(協連)日本商店連盟
全国小売り市場総連合会
(協)全国共同店舗連盟
全国水産物商業協同組合連合会
全国青果物商業協同組合連合会
日本書店商業組合連合会
全国電気商業組合連合会
全国牛乳商業組合連合会
(社)日本ボランタリー・チェーン協会
全日本写真材料商組合連合会
全日本紳士服専門店組合連合会