私はある市の区役所に勤めています。最近当局から、今まで戸籍課の住民票などの証明書だけで行っていた昼休み窓口を、区役所全体へ広げる提案がありました。人員は増やさず職員の交替だけでやるというものです。
十六年前の戸籍課の時は、昼窓のための休憩室を用意しましたが、今回は職員をパーテションで区切って食堂で休憩しろというひどい内容です。当局は拡大の理由として「市民サービスの向上」といっています。しかし、人員を増やさず窓口を拡大するので、受けつける業務には制限があり、逆に、昼休み終了の一時過ぎは今まで以上に窓口が混雑するのではないかといわれています。
おそらくやって喜ぶのは業者です。また、最近コンビニと比較して「区役所も昼も夜も休日もやるべきだ」という声があります。はたしてこれがよいことなのでしょうか。
コンビニの進出で地元の商店がつぶれるという問題もありますが、コンビニの従業員の労働条件の問題。またこれを使わざるをえない、長時間労働で普通の時間に買い物に行けない労働者の問題。女子保護規定の撤廃で女性の深夜労働が増えると予想されますが、こういう問題を放置して区役所もコンビニのように夜も休日もやれというのでしょうか。
この昼窓拡大に対して、職場の人たちは「区役所の職員にとって昼休みは仕事が途絶えて、やっとほっとできるひとときだ。交替勤務ではゆっくり休むことはできない」「業務が限られているので昼休みの利用はほとんどいない。そんな少人数の利用のために電灯をつけ機械を動かすのは、地方行革の主旨と矛盾する」「たった一時間というが、昼窓を担当した職員は一時から二時まで昼休み休憩を取るので、忙しい時期は自分の仕事がその分たまってしまう。また、他の職員にとっては窓口対応や電話対応で支障をきたし、特にその職員が担当しているお客が来た場合は困ってしまう」などさまざまな問題が出されています。
また、私の職場には共産党系の全労連の組合もありますが、彼らは昔からこの昼窓問題では、職員の労働条件よりは選挙の時に共産党へ票を入れてもらうために賛成してきました。今回も、職場の組合員は反対しているのに「労働条件問題と市民サービス問題を対立的にとらえることはしない」と強引に、拡大を前提とした条件闘争に入っていきました。
現在、自治労の組合が昼窓拡大反対の署名を集めていますが、このこともあって、全労連の組合員は組合の方針に反して、積極的に協力してくれています。全労連は「市民と連携しよう」とか「職場の労働条件や窓口の改善をする」といっていますが、これが言葉だけで実現に乏しいことは、職場の人たちはしっかり見ているのです。
十六年前、職場ではこの昼窓問題で大きな闘いがありました。導入は許してしまったものの、当局提案を大幅に押し返し、人員増や三十分の一斉休憩、そして特別の休憩室を確保しました。
今回の昼窓拡大についても、私たちはあきらめず十六年前のように職場の広範な力を結集して、当局の提案を撤回させたいと思っています。民間でも、労働法の規制緩和やリストラに反対する闘いが行われています。この闘いに連帯し、市民サービスの向上にならない地方行革に対して、昼休みの一斉休憩の原則を踏みにじり労働者を自由にこき使おうとする労働の規制緩和に対して、断固として闘っていきたいと思います。
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