労働新聞 2008年3月25日号 通信・投稿

中小の春闘はこれから本番
負けてなんかいられない

みんなで力強く
シュプレヒコール
「賃上げで内需拡大」訴える

中小企業労働者 山岡 美代


「労働新聞」の見出しに励まされる
 「労働新聞」三月五日号に、「大幅賃上げで内需拡大を」の大きな見出しを見つけてうれしかった。その新聞が届いた数日前に労組の仲間たちと街頭宣伝を行い、「賃上げで内需拡大を」と大書した大きな紙を片手で持ちながら、道行く人びとにマイクで訴えたばかりだったからだ。
 そんな私の職場も、退職者の補充がないまま仕事だけ増やされ、過剰労働となって久しい。つい数日前、いっしょに働いている仲間が仕事中にめまいを起こし、病院で点滴をうけてしばらく仕事を休んだばかりだ。
 そんなわけで、午後五時の定時にタイムカードを押して春闘集会やデモに参加できる組合員もめっきり少なくなっている。組合活動に参加するために、定時で帰れるように必死に仕事を処理していると言ったほうが正しいかもしれない。みんな相当疲れがたまっている。それでも、負けてなんかいられない!

トヨタの賃上げ1000円のごまかし
 三月十二日は、〇八春闘の自動車、電気など大手の一斉回答日だった。その日も職場近くの駅頭で労組の仲間と街頭宣伝をした。とても風の強い寒い日だった。
 海外で大もうけするトヨタなど多国籍大企業の賃上げが昨年並みの千円と回答があった。この千円は「定期昇給制度」の定昇とは別のベア分の賃上げのことであり、定昇と合わせると一万円近くになるはずだ。定昇など知らない中小零細で働く労働者たちは「あのトヨタでさえ千円か」と思ってしまう。
 「これから回答が出る多数の中小企業の賃上げを抑える低い春闘相場つくりの回答である」と、怒りをもって訴えた。賃上げと同時に回答が出たトヨタの一時金は平均二百八十五万円の満額回答(私の年収よりはるかに多い)であった。
 内需拡大がさほど関係ない、輸出でもうける一握りの多国籍大企業が空前の利益を上げる一方、私たち労働者の年収は九年連続して減少している。日本の企業の九八%を占める中小零細企業で大幅賃上げをして内需を拡大することが必要だ。

シュプレヒコールにひと工夫
 地域の労組が取り組む恒例の春闘デモにも参加して、宣伝カーのシュプレヒコールを担当した。シュプレヒコールの内容も事前に考えてみた。
 いつものパターンの「〇八春闘勝利! 生活できる賃上げを勝ち取ろう!」に加え「賃上げがなければ商店街で買い物もできません」などとアピールしながら、「賃上げで内需を拡大しよう!」と「中小・下請けの単価切り下げ反対」を入れてみた。デモ終了後、民間中小の組合員たちから「良かったよ」と声がかかった。
 また、沖縄の米兵による少女暴行事件を糾弾し、「沖縄を孤立させるな! 米軍基地を即時撤去せよ」と訴えた。また、労組のデモではめずらしいが、農業問題は労働者にとってもたいへん重要なことなので、「日本の農業を守ろう! 食料自給率をアップさせよう! 農民と連帯して闘うぞ!」なども入れてみた。デモ終了後の交流会で、なぜ農民と連帯するのか話題になった。

改革政治にストップかけよう
 改革政治による国民負担増に加え、生活必需品など諸物価の値上げが生活を直撃している。
 中小企業の春闘はこれからが本番だ。中小や零細企業で大幅賃上げをして内需を拡大するためにも〇八春闘を闘いながら、職場や地域で一握りの輸出大企業のための改革政治にストップをかけようと訴えていきたい。


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