|
労働新聞 2008年3月5日号 通信・投稿
介護現場は深刻な人手不足
専門職に誇りもてる待遇を
労働者は事業主にもの申そう
介護福祉士 上藤 貞晴
|
病院で医師、看護師や助産師が足りないことが大きな社会問題となっている。さらに福祉の現場にも、介護士が足らない。この解決策として、国は数年後には外国人の看護師や介護士を現場に入れようと考えている。根本である労働環境の悪さを棚に上げて、またもかれらを低賃金で頭数に入れようとしているのである。
私は介護福祉士として二十年余り、介護の仕事に携わってきた。どの職場も、いつも人手不足で、利用者にどんなにか申し訳のない思いで働いていた。
介護保険の中からの人件費としての報酬は低く(基本給は十六〜十七万円)、手取りは夜勤をしても二十二万円程である。介護福祉士の中には男性も多くなってきた。結婚して、家族を養っていけず、他の職種に変わってしまう人も多い。昼休みはとれない、雑務が入り、ケアプラン判定会議、勉強会と、すべきことは山ほどある。
専門職であることに誇りをもち、その職場全体を働きやすくするために、労働組合をつくって闘ってきた。労働組合をつくったことで残業代が払われるようになったり、週休も取れるようになったり成果があった(当たり前のことがやられてなかったわけである)。
しかし、歳を重ね、身体がついていかず、今は三つ目の職場となった小さなデイサービスにパートで働いている。
若い人でさえ、身体はくたくたになり、休日は寝ているのみと言う。どこも「事故がなく一日が無事済んでいったらよい、採算さえ合えばよい」という事業主の考えに、私たち介護士はいらだちを覚えているのが現実だ。
私は微力ながら、休日になるとハーモニカをポケットに入れ、いろんな施設へボランティアに出かけている。そこで利用者の表情や職員との会話を通して、介護の現場で働く皆の大変さに共感する。
労働条件の改善こそ急務
職能団体として介護福祉会がある。そこで二年ぐらい前、経験年数や有給消化率や年収等のアンケート調査があったが、その結果を見合わせてかどうかは分からないが、介護士の給料の引き上げは国としても少しはかんがみるようだが、先は遠い。
介護福祉会は、各県として支部単位で活動もしているが、こういった介護現場における労働についての討議などは行われていない。介護福祉会の今後の活動の中に、労働環境の改善を訴えていく必要があると強く感じている。
そして多くの介護現場で働く仲間たちに、労働組合の必要性や、勇気をもって事業主にもの申すことができるよう、励ましていくことも大切だと思っている。
Copyright(C) Japan Labor Party 1996-2008 |
|