労働新聞 2007年10月15日号 通信・投稿

会社を辞めた派遣仲間
この賃金では生活できぬ

正社員からも不満
人は4分の3、仕事は1.5倍

自動車部品工場労働者 明石 恵太郎

 俺は派遣労働者。自動車部品製造会社が俺の職場だ。
 帰宅の車中で「今日も仕事は辛かった」と、昔よく仲間と肩を組んで歌った歌詞をつぶやいていた。よく通った「歌声喫茶」で大声で歌いたい気分だ。

労働者を虫けら扱いする資本家
 暑かった夏も何とか乗り切った。職場は、勤務体制が急に変わるなどの変化があったものの、相変わらず資本家にこき使われている。
 今回の勤務体制の変更のために、数人の派遣労働者が職場を去って行った。
 辞めた一番の理由は、労働者を虫けらのように扱う会社への怒りだ。それは「労働者をロボット扱いする中小資本家への抗議だ」と俺は思った。
 理由のもう一つは、「実労働時間の短縮で給料が下がる」「こんな賃金では生活できない」「結婚できない」ということだった。理不尽この上ないこの資本主義社会に怒り心頭である。

「時給上げてくれ」と会社に苦言
 俺が派遣されている会社は、少しでも利益を上げるために、「さらなるコスト削減」という攻撃に出てきた。それはすぐ人件費の削減にあらわれた。結果は人員が減り、今は当初の四分の三の人員で働かされている。まして親企業の生産増産のおかげで仕事量は一・五倍だ。
 俺は「これではガマンも限界」と思い、派遣会社と派遣先会社に苦言した。「もっと時給を上げてくれ」と。派遣先会社は「労働単価は上げられない」、派遣会社は「日頃から労働単価を切り下げられている」という返答だった。
 だから今も、職場を去って行った労働者の人員補充がままならず、人員不足が続いている。派遣先会社は「求人広告で募集する」そうだが、「専門職で、かつ時給が低い」ので大変だと思う。「ざまー見ろ」と言いたいが、人員不足で正社員からも不満が出始めている。どうなるかは、俺にはわからない。
 ある正社員に、派遣会社での会話などを伝えたら、「親会社の独り占めだ」と、コソッと言ってきた。みんな、会社のおかれている境遇をよく観察していると思った。
 過酷な労働で筋肉痛が治まらない毎日だが、俺の住んでいる周辺には、同業種で働いている労働者がたくさんいる。今度、カラオケでも誘って、会社への不満、社会への怒りを大声でいっしょに叫びたい思いだ。がんばるぞ!


Copyright(C) Japan Labor Party 1996-2007