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労働新聞 2007年9月5日号 通信・投稿
世の中はなんて不公平
児童扶養手当削減はやめて
母子家庭にとって大打撃
2人の子どもを育てています
必死で働いてやっと生活
訪問介護ヘルパー
加藤 あずさ(39歳)
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臨時国会が九月十日から始まる。多国籍大企業のための改革政治によって地方経済は疲弊し、社会保障切り捨てや医療制度改悪によって国民の貧困化はいっそう進んでいる。国民生活の諸問題は今国会の重要なテーマの一つである。こうした状況下で、〇八年四月から母子家庭の児童扶養手当の削減が始まるが、百二十三万世帯の母子家庭にとって、これは絶対に容認できないことである。政府は少子化対策をいう一方で、母子家庭切り捨てを進めている。すでに〇二年の改定で母子家庭の半数が同手当を減額されているが、許せないことには民主党もこれに賛成している。参議院で第一党となった民主党だが、真に国民生活を守る政策がとれるはずもない。本来、経済的にも困難な中に置かれている一人親家庭に、国や行政は手厚い支援策を行うべきである。働きながら子育てをがんばっている、一人親家庭の加藤あずさ(仮名)さんの話を紹介する。
市役所に児童扶養手当の更新の手続きに行った時に、「加藤さんは五年が経過していますので、来年四月から減額になります」と言われました。「エッ、どうして。急にそんなこと言われても困ります。生活できなくなる」と訴えても、「決まったことですから」とすげない返事でした。児童扶養手当が減らされることはたいへんな打撃です。国や市は私たちの生活の実態を知っているのでしょうか。怒りでいっぱいです。
私は十歳と七歳の男の子をかかえて、必死で働いています。仕事は訪問介護ヘルパーで、パート契約です。パートとはいえ朝八時から夕方六時半〜七時まで働きます。一件の訪問時間が一〜二時間、一日に六〜七件を担当しています。一回の移動に車で三十分くらいかかります。お昼はおにぎりを車の中で食べる毎日です。トイレも公園やコンビニを利用しています。
介護の時給は千六百円ですが、移動時間などは別計算で、介護内容によって報酬も変わります。また、利用者さんが入院したりすると仕事が減ります。月の収入は少ないときで十六万円、多い時で二十一万円程度です。パートでは収入が安定しませんので老健施設などで働くことも考えたのですが、施設は夜勤があります。子どもたちのことが心配なので、まだ夜勤は無理です。
以前は、二社かけ持ちで働いていましたが、同年代の友人がガンで亡くなったのをきっかけに、こんな生活をしていたら自分が死んでしまうと思うようになりました。一社だけにして、今は一週間の一日の休みはきちんととるように心がけています。それでも毎日がしんどいです。これから年をとっていくのに、大丈夫だろうかと心配です。
年収は二百五十万円程度。児童扶養手当は四カ月で十五万円程度です。収入が増えれば児童扶養手当も減額され、健康保険料なども上がるので、セーブして働かないほうがいいという人もいるけど、私はその考えには反対で、がんばって働いています。がんばっている人がバカをみなくてはいけないなんて。一方で豊かな暮らしをしている人もいる。世の中はなんて不公平なんだろうと思います。
母子家庭は家を買うこともぜいたく?
生活にまったく余裕がありません。必死で働いて、やっと今の生活です。蓄えがあるわけではないし、私が病気になったらどうなるんでしょう。明日の生活がわからないことがいちばんの不安です。だから、あまり先のことは考えないようにしています。
とはいっても、自分になりに先のことも考えなければなりせん。私は今まで家賃五万三千円のアパートに住んでいました。でも子どもたちも大きくなれば、部屋も手狭になります。もし私に何かあった場合のことなども考え、築四十年の古い家をローンで買いました。母子家庭で住宅ローンが組めるのか心配しましたが、なんとかなりました。月々四万三千円を支払っています。もし私が死んだとしても、子どもたちに家を残すことができます。老後は国民年金では生活はできないし、考えた上での決断でした。
しかし、役所は私が家を買ったことを「ぜいたく」と受け取っているようです。母子家庭は家を買うこともぜいたくなんでしょうか。朝から夜中までかけもちで仕事して、やっと手にいれた家です。役所の人はそのへんをまったくわかってくれない。
もっと休みがほしい
お金のない人は生きる権利もないのでしょうか。弱者から搾り取るのはやめてください。仕事で接する高齢者を見ていると、介護保険料を払った上に個人負担もしている。みんな、食べていくのに精一杯です。私の先行きもこうなのかなと思うこともあります。将来、国会前で年寄りが集団自殺することがあったら私もその中にいるかもしれない、と話したりしていますが、そんなことをしても政府が喜ぶだけでしょう。
子どもたちがいるから無理してもがんばることができます。子どもたちは親の苦労を知っているのか知らないのか、のんびりと育ってくれています。洗濯物を取り込んだり、お風呂をわかしてくれたり手伝ってくれるのは助かります。
子どもたちとゆっくり接する時間がありません。七時に帰宅して夕食をつくって食べたらもう九時。子どもの勉強も見てあげたいけど、生活時間がズレてしまい、思うようになりません。私も疲れて帰ってくるので、イライラしてしまうこともあります。のんびりとした気もちで接したいけど、ゆとりがないのが現状です。そのためにも、もっと休みがほしい。
子どもたちは食欲おう盛。最近はおコメが減るのが早いです。中学になると出費も増えていくだろうし、学費も考えなくてはなりません。まわりの子どもたちは学習塾に通っていますが、うちにはそんな余裕はありません。収入が少ない家の子どもたちは人並みの教育も受けられないのでしょうか。最近、ますます社会に反発を感じるようになってきました。
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