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労働新聞 2007年8月15日号 通信・投稿
大工場の現場から
非人間的、殺伐とした職場
帰宅は毎日10時過ぎ
長時間労働で心身ボロボロ
自動車部品工場労働者 北沢 清秀
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私は自動車関連下請けの大手部品会社で働いています。自動車関連はいま「絶好調」などといわれていますが、私たちの現場では非人間的な扱いがまかり通り、下請けや派遣会社に対してひどい仕打ちをしています。私自身もその業務を担当させられていて、とても耐えられない思いで毎日働いています。
30歳代前半に負担増
社員は約五千人ですが、製造現場で働く人は少なく七百〜八百人で、女性が半数以上です。ほかに派遣労働者が約五十社、二千五百人働いていて、うち設計、事務部門が千人、製造現場に千五百人ほどだと思います。派遣労働者もハードな仕事に耐えられなくてすぐ辞める人、いなくなってしまう人もいて、人を確保するためにいつもバタバタしています。
正社員の労働者は、長時間労働で身も心もボロボロです。とくに事務技術系はセクションが違えばあまり口をきくこともなく、殺伐としていて他人のような雰囲気です。社員は給料が保証されていても長時間残業やパワハラ、一方的な指示で山のように仕事を抱え、うつ病患者も多く、毎日のように診断書が出されるといいます。
私自身も残業が多く毎日帰るのは十時、十一時が続いています。就職氷河期の三十歳代前半の世代に負担がかかっているように感じます。製造現場でも仕事が忙しいときに取引会社に出向させられますが、トヨタに出向した人はみな、仕事がきつく、クタクタになっています。
派遣会社3割ピンハネが相場
現場では派遣労働者が社員の二倍ぐらいいますが、同じ仕事をしていても職場では下に見られるし、派遣されたその日からできることが前提にされていてプレッシャーもかかり、できないと「契約不履行」となるので必死に働いているという感じです。
それでいて、派遣労働者が製造、技術、事務など、生産管理や部品調達までまかされているのです。最近トヨタのある下請けでは派遣労働者が多くなって品質が悪くなり、返品が相次いでいるという話を聞きました。在庫情報などの秘密が漏れたり、品質が低下したりすることは当然起こってくると思います。労働者が誇りと責任をもって仕事ができないからです。
毎年春に、本社と派遣会社の単価改定交渉がやられます。派遣会社は百円でも上げてくれ、寮の維持費が大変だなどと言っているようですが、業界は横並びで決めていて、時間で千七百五十円一律で、労働者にはその七割というのが相場となっているそうです。ここを打ち破らなければ待遇改善はできないと思います。
子会社の閉鎖相次ぐ
各地にある子会社はもっと悲惨です。ここ数年中国、東南アジアへの海外移転で年々工場が閉鎖されています。地方の工場では女性が多く、三十年以上勤続の五十歳代女性でも正社員で十六〜十七万円の給料で働かされています。子会社でも現場の半分は派遣労働者に切りかわっていると聞いています。
ある子会社の工場では、いきなり工場閉鎖、全員解雇が決められ、本社前で抗議と撤回の座り込みをする闘いが起こりました。会社のあまりにひどいやり方に対して人事あたりでも同情する人がいたと聞きます。残っている子会社にはそれぞれ孫請けの工場があって生産を委託したりしていまるので、今後はさらに空洞化の影響が広がると思います。
これが世界シェアでもトップクラスの部品製造会社の実態です。同業他社でもヤクザまがいの人使いをして、下を搾っているので有名な会社があると聞きます。上から搾られた結果です。労働者はますますしんどく、苦しみはますばかり、状況は悪くなるばかりです。
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