沖縄
沖縄県民は九五年十月以来、米軍基地の整理・縮小を要求して島ぐるみで闘い、その後も米軍基地使用や海上ヘリ基地反対などで頑強に闘ってきた。これらの闘いは、日米安保体制を大きく揺さぶり、同時に全国の反基地・平和運動を激励した。しかし、日米両政府は海上ヘリ基地を要求し、さらに新たな日米防衛協力の指針(ガイドライン)の具体化を策動し、日米軍事同盟の強化を狙っている。十一月十五日に沖縄県知事選挙が実施されるが、米軍基地撤去の運動にとっても重要な闘いである。大田知事三選に向けて現地で闘う沖縄県教組の石川元平委員長などに聞いた。
平和・共生・自立の沖縄へ
石川元平・沖縄県教組委員長
現在、海上ヘリ基地問題を巡って政府と沖縄県は「閉塞状態」(政府の言葉)にある。そもそもこの問題は、九六年の在沖米軍基地の整理・縮小に関する日米特別行動委員会(SACO)の最終報告によって、海上ヘリ基地建設が打ち出されたからである。沖縄県が海上基地反対表明をすると、政府は基地問題から経済問題まで沖縄県と対立する関係を拡大した。
これは極めて遺憾に思う。沖縄県民は、九六年九月の県民投票で「基地縮小・日米地位協定見直し」を求めた。名護市でも住民の直接投票という民主的手続きをへて、海上ヘリ基地ノーという結果になった。さらに大田知事は県内の八十余団体など県民各層の意見を聞き、最終的に海上ヘリ基地反対を決断した。
政府は、地元の頭越しには押しつけないといってきたが、正式に県民意思を伝えると「まかりならん」と言った。これはまさに「沖縄いじめ、知事いじめ」である。
この民主主義を否定した政府の対応は、県民に対する挑戦と受け止めている。
大田知事は二十一世紀に向け、沖縄の自立に踏む込んで、国際都市形成構想や基地返還のためのアクションプログラムをつくった。そのため「平和・共生・自立」をキーワードにし、それに基づいてさまざまな政策を打ち出している。
これに対し対立候補は、明確に政府・自民党の代弁者だ。基地問題でも、日本政府と同じ安保、基地容認で、海上ヘリ基地問題は県内移設を言っている。つまり政府の言いなりになり、基地の固定化を打ち出している。
だから知事選は、県民意思を大事にして、自立する沖縄をつくるのか、政府の言いなりになる県政に戻すのかが、争点だ。
われわれとしては、安保破棄・基地撤去の運動を進めていくが、知事選では、改めて主権在民の精神を取り戻すためにがんばりたい。
3選は運動発展のバネに
狩俣 吉正・自治労県本部委員長
知事選の争点の一つに経済問題があるが、沖縄の経済振興では、国際都市形成構想が着実に動きだしている。全国に例のないフリーゾーン形成や雇用促進公社などがその具体化だ。これこそ産業振興策であり、経済政策だ。だから全国が不況の中で沖縄経済だけは下がっていない。数字的に証明されている。この流れを止めてはならない。
海上ヘリ基地問題だが、すでに対立候補が海上基地はノーだと言っている。これは海上基地ノーが県民の総意であることの証明であり、県民投票など大田知事が民主的に進めている手法が県民の支持を得てきた結果である。
相手側は陸上案をいっているようだが、これは実現不可能で県民をぐろうするものであり、選挙向けのペテンに過ぎない。
新たな日米防衛協力の指針(新ガイドライン)の動きに対し、大田三選はそれに対する歯止めになるだろうし、運動の発展のバネになるだろう。
また国際都市形成構想、アクションプログラムを着々と進めてきた。これは単に理念としてではなく、具体的に一歩一歩進めている。だからわれわれは大衆運動を行う立場からこれを支持し、心を合わせてやっている。知事の三選は、運動をつくっていく上でも非常に重要な要素である。
基地問題については、今まで山は動かないといわれてきたが、大田知事になってから動き始めた。このことを通じて全国にも国際的にも影響を及ぼしだした。沖縄の闘いは国際世論からも試されている。われわれは海上ヘリ基地問題も含めて、基地撤去の具体的な運動を推進するためにも大田三選に向け全力でがんばる。
安心して子育てができるように
元教師 中村 文子氏
今回の選挙は絶対に勝たなければならない。こんな重要な時期だけに初志を貫徹する人を推す。ヘリ基地反対の行動を起こす女性の会も名護の海上ヘリ基地反対運動以来、草の根で大田知事を支えるとメッセージを送り続けてきた。沖縄の住民や私たちの子孫が安心して暮らせる沖縄を実現したい。
それは、基地のない沖縄、何物にもおびえないで暮らせる沖縄をめざしてほしい。十五年戦争を体験した私たちにとって、生きている限りの願いである。とりわけ女にとっては、何物にもおびえないで子育てのできる沖縄、それをめざす知事を求めている。
そうすることが私たち住民が安心して暮らせる将来、女性が安心して子育てできる将来を実現することだと思う。これは戦後ずうっと変わらない思いであり、同じ思いの女性たちと共にがんばっていきたい。ご支援をお願いします。