今、沖縄県民は海上ヘリ基地建設反対、普天間基地無条件返還を掲げて、闘いの強化を図ろうとしている。二月初めの名護市長選挙では、海上ヘリ基地建設反対を掲げた候補は当選しなかったものの、基地を拒否する県民の意思は明確である。しかし、米国の圧力のもと、橋本政権は沖縄の経済振興策とからめながら沖縄県民の意思を無視し、海上基地建設を強行しようとしている。闘いの強化をめざす沖縄県平和運動センター議長の新垣善春氏に聞いた。
名護市の海上ヘリポート建設問題については、すでに結論が出ている。それは第一に、昨年十二月二十一日に行われた海上ヘリポート建設の賛否を問う市民投票で、住民の過半数が海上ヘリ基地建設に反対の意思を示したこと。第二に、大田県知事が建設反対の態度を打ち出したことである。地元の意思、県民を代表する知事の態度も海上ヘリ基地反対であり、これほど明確なことはない。
今年二月八日に行われた名護市長選挙では建設反対を掲げた玉城義和候補が負けたが、住民の海上ヘリ基地反対の意思には根深いものがあり、地域振興策も求めている。われわれとしては、市長選挙は戦術上負けたと考えている。
このようなことから海上ヘリ基地反対の住民の意思は不動のものであると考えている。だが政府の答弁や米国政府の主張を聞いていると、あくまで海上ヘリ基地建設が必要だといっている。その実現に向けて、県民に対し「巻き返し」を狙っているように思われる。
そこでわれわれとしては、普天間基地の無条件返還を求める県民の意思を、もう一度表明する必要がある。この時期、そういう揺るぎない県民の意思を再度、日米両政府につきつけることは、沖縄の基地の整理・縮小に向けて 重要だと思う。
現在、県議会の与党間で話し合いを進めているが、三月ごろに県民大会を開催したらどうかという話が出ている。こうした大会などを開催し、海上ヘリ基地建設反対、普天間基地の無条件返還の意思を日本政府並びに米国に伝えながら、大衆運動を盛り上げていこうと思っている。
三月の県民大会を新たな局面での大衆運動のスタートにし、五、六月と運動を盛り上げていきたい。
具体的には四月二十八日は対日講和で沖縄が日本政府から米国に売り渡された「屈辱の日」であり、五月十五日は本土復帰の日である。その五・一五に合わせて普天間基地包囲行動を超党派で取り組もうということも検討している。
また名護市では三月に県議会の補欠選挙があるが、地元では海上ヘリポート基地建設反対の運動を継続させていく上でも、玉城義和候補を擁立して闘うことを決定している。
地元での海上ヘリ基地反対の運動の継続と連動して、県全体では県民大会を開催していく。このようにして、いっそう大衆運動を発展させていくことで県民の願いを実現させていく決意だ。
米国がイラク攻撃の構えを示しているが、事があれば沖縄の海兵隊が出撃する。すでに今月上旬には米空軍嘉手納基地からF戦闘機十二機が飛び立っている。一昨年にも嘉手納から空中給油機などが中東に行っている。神奈川県横須賀基地からも米空母インディペンデンスが出動し、山口県岩国基地からも出撃するだろう。
つまり、これは沖縄をはじめ日本にいる米軍は、日本の防衛のためではなく米国の攻撃部隊として最先頭に立つことを示している。この危険な軍隊を一刻も早く取り除くことが県民の悲願である。
これらのことも含めて大衆運動を進めていくが、まず名護の海上ヘリ基地建設反対と普天間基地の無条件返還を前面に打ち出して運動を広げていくつもりだ。そのためにもまず県民大会を成功させたい。