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沖縄の心を全国に

島唄ミュージシャン・山下 正雄さんに聞く


 沖縄県西表島出身で、島唄(しまうた)ライブを日本各地で行っている大阪在住のミュージシャン、「まーちゃん」こと山下正雄さん。山下さんは昨年カナダで行われた民族音楽祭に参加したり、地球温暖化防止会議にちなんだ「地球ラブラブフェスタ」会場でエイサー公演を行い、沖縄の自然保護や海上ヘリポート建設反対を訴えた。

―音楽を始めたきっかけはなんですか。

 私は、伝統的なものからポップなものまで、いろんなかたちの島唄を歌っていますが、周りの人がいつも歌っていたので、自然に歌うようになっていました。子どものころから生活の中で、始まるべくして歌い始めました。三線(さんしん)も小学一年からやっています。ライブ活動などの形で歌い始めたのは、大阪の大学に出て来てからで、二年くらい前からです。

―なぜ歌っているのですか。

 好きだから、単純に(笑)。しかしそれだけでなく、若い自分があえて伝統的な民謡を掘り起こすのは、その必要があるからです。沖縄の心を掘り起こす必要があると考えるからです。それは伝統的な民謡の中には、沖縄の文化や心、そして先人たちの知恵が入っているからです。それはすばらしいもので、それを伝えたい。沖縄の民謡の中には、日本では失われた人間らしいものが多く残っている。日本全体を見直すためにも、沖縄の心や文化を伝えたい。たまたま私には島唄という表現手段があったので、それを使っていきたいと思っています。

―今後の抱負について聞かせてください。

 自分の故郷である西表島を守りたい、島おこしをしたいというのが、まず第一にあります。僕が育っていく中でどんどん島が開発されていく。島の良さがどんどん失われていく。しかしこの現実に対して、現代の国際化社会においては西表島の人だけでは西表島を守ることができない、というのも現実です。

 私のいう「島おこし」は、国おこしや人おこしにもつながります。沖縄の自然を守ることは人間らしく生きることにつながります。島で育った人間として、島のすばらしさとそこで生きてきた先祖の知恵や文化、心を伝えることで、西表がよくなり、ひいては世界中がよくなればよいと思っています。

 結局、人間から人間へと、CDでもライブでも、歌の力で社会を変えようというたくらみが私にはあります(笑)。島唄もエイサーも「楽しい」「かっこいい」から関心を持ってくれればよいのです。歌は、自由で、生活を楽しむための一つの手段として誰もが持っています。そういう歌からでも、西表島でダイビングをするところからでも、西表島の素晴らしさをわかってもらえたらよいと思います。


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