労働新聞 2007年1月1日号 各界新春メッセージ

2007年
各界新春メッセージ(1)

順不同・敬称略

安倍政権の格差拡大と対決
改憲、軍事優先許さない
社会民主党全国連合 党首 福島 みずほ


 新年、明けましておめでとうございます。
 昨年は、私たち国民の生活を壊し続けた小泉総理が退陣しました。しかし新たに登場した安倍内閣も、衆議院で三分の二を超える巨大与党を基盤に、小泉内閣が敷いたレールの上を突っ走っています。
 安倍総理は、格差を生み出す経済構造をそのままにして、「再チャレンジができる社会を」と言っています。「景気が回復している、戦後最長の好景気」と言われても、私たちには何も実感がありません。実態は「正規雇用なき景気回復」であり、働く人びとの不安は増大しています。
 格差の拡大に対して、いち早く警鐘を鳴らしたのは社民党です。私たちは、格差の拡大や社会保障と公共サービスの切り捨てを許さず、厳しく対決していきます。
 日本国憲法は、アジア諸国に対する不戦の誓いであり、世界で平和を願う人たちの宝物です。憲法に明記された多くの基本的人権は、この六十年間日本社会を支え続けてきた規範でした。
 しかし今、憲法を改悪し、私たちの生活を根本から変えていこうという勢いが、加速しています。憲法九条を変えてしまったら、日本は戦争のできる国になり軍事優先の社会へと変質していきます。武力は戦争や憎しみの連鎖しか生み出しません。
 平和憲法を保持することによって獲得した信頼は、私たちの共有の財産です。憲法改悪の動きを阻止していくために、社民党は今年も引き続きがんばります。
 今年は、統一自治体選挙と参議院選挙の年です。今の政治の流れを変える大切な選挙です。社民党は、平和で豊かな社会、安心して暮らせる社会を願う人たちの思いを受け止め、選挙の勝利をめざします。
 今年がよい一年になりますよう、皆様方のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。ともにがんばりましょう。


改憲阻止、いのちと暮らしを守る
共同闘争の輪広げよう
新社会党中央本部中央執行委員長 栗原 君子


 二〇〇七年の新春を迎え、「労働新聞」読者の皆さんに心からの連帯のあいさつを送ります。
 〇七年という年は、日本の今後を決定づける重大な年になります。昨年末の国会で成立を強行した教育基本法改悪と防衛省昇格法は、「戦争のできる国」づくりを急ぐ安倍内閣の反動的本質を示すものであり、日本は米軍再編と一体化した攻撃型軍事国家へ変ぼうを遂げようとしています。彼らは引き続き、共謀罪新設法、改憲手続き法や労働法制改悪などの反動立法を画策しています。そして小泉〜安倍内閣と続く「構造改革」路線が、日本の労働者状態を史上最悪の状態に陥れています。低賃金・無権利状態の奴隷労働が広がり、生存権を破壊された労働者の自殺が毎年三万人以上に達し、日本資本主義の社会的病理の反映である「いじめ」の広がりの中で明日の目当てを失った子どもたちが自ら命を絶っています。
 いっぽう、安倍内閣の外交政策は、米国との運命共同体でアジアに対する再侵略の意図を内包するものとして各国から強い警戒心を呼び起こしています。露骨な朝鮮敵視政策と在日朝鮮人弾圧も安倍内閣の反動性を示すものです。
 安倍内閣は「行き過ぎた改革の是正」や「再チャレンジ支援」などの欺まんを振りまきながら社会保障、福祉、医療、税制、労働など、暮らしのすべての分野で国民負担の強化と権利剥奪を更に強めようとしています。
 いま、もっとも重要なことは、改憲阻止、働く者のいのちと暮らしを守る共同闘争の輪を広げることです。労働運動を職場と地域から再建すること、思想・良心・言論・出版の自由を守る闘いなどを広範に広げること、そして保守二大政党制の欺まんを見抜き、統一自治体選挙と参議院選挙での護憲勢力の前進をはからなくてはなりません。
 「労働新聞」のますますのご活躍と前進を祈念致します。


産業政策運動強め、弾圧打ち破る
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部執行委員長 武 建一


 新年明けましておめでとうございます。
 第四次にわたる権力弾圧と闘いつつ大きな成果を上げ新年を迎えています。
(1)中小企業を事業協同組合に総結集させ、大企業との取引関係改善していること。
(2)産業別賃金制度について〇七年中に業界が指針を出すこと。完全週休二日制に戻すこと。
(3)組合員が増え、協力会員も拡大しています。
(4)昨年十二月はストライキを行い、組合員の連帯意識が高まったことなどです。
 「中小企業の団結を促進して大企業との対等取引関係を確立する」。事業協同組合に各中小企業を結集させ、各企業間の原価割れの低価格競争を抑制するため「共同受注、共同販売、共同集金、現金回収」を強化する。
 そのためには、イン企業(協同組合加入企業)とアウト企業(非協同組合企業)との大同団結を図る。ゼネコンの買いたたき、セメントメーカーの一方的原料値上げから身を守る道はこれしかないのです。
 労働組合は個別企業での闘いに加え、業界全体が大企業の餌食(えじき)にならない産業政策のもと団結し闘う。これは権力が恐れている運動です。
 大企業の支配・抑制政策と闘い成果を得るには政策能力、交渉力を高めることも大事ですが、行動力が決定的に必要です。
 世界は米国一極支配の終えんを迎えつつあります。中南米諸国における反米民族主義政権の誕生、非同盟諸国の反帝国、反米、自主自立、平和の連合です。
 米帝国主義に都合の良い政治システムづくりのために、核もミサイルも利用して先制攻撃を実行したり、核放棄を求める二重基準は、イラクなど中東政策の失敗に見られますように完全に破たんしています。
 世界の流れに逆行する政策をとっているのが日本政府です。安倍内閣は「歴史と伝統の美しい日本」と称して愛国心を強要し、教育の国家管理を狙った教育基本法を強行採決したり、「再チャレンジできる日本」と称しながらいっそう再チャレンジを困難にする方向にあり、その端的な動きとして低賃金労働者を制度的につくり上げようとする労働法制度の改悪を狙っています。
 雇用制度の破壊、税制、金融、財政における大企業優遇制度と中小企業と労働者への負担増を実行しており、規制緩和をいっそう進め格差拡大を図っています。軍事大国化をめざして防衛庁の省化、「普通の国家」と称して米軍の指揮の下本格的に戦争のできる国をめざして憲法改悪、共謀罪設立などによる強権政治路線でありますが、この路線は米国同様敗北の道にならざる得ないのです。
 帝国主義による各国の人民抑圧を狙ったグローバリズム、新自由主義、市場原理主義に対して国際連帯で闘うこと、帝国主義の行う世界戦略は各国人民との対立矛盾を激化させ人民の団結条件をつくっているものであり、われわれは情勢に確信をもって闘うことです。
(1)日韓、日朝、日中の人民との友好、交流、共闘を強化します。
(2)日米安保条約破棄こそが日本の自主、自立、平和への道であることを明らかにし、国民的団結強化に取り組みます。
(3)政財官のゆ着構造打破に向け、いっせい地方選挙、参議院選挙を闘います。
(4)日米同盟反対、平和、民主主義、基本的人権擁護、福祉、弱肉強食の格差拡大反対、憲法擁護などによる統一戦線を展望します。
(5)「構造不況産業」で闘い成果を上げている関西の生コン労働者の闘いを全国的見本として広げる。
(6)需要創出をめざす新技術開発、業界の秩序化をめざす資格制度の確立などの取り組みを強化します。
(7)その中における産別賃金、産別雇用、産別福祉、政策実現に向けての集団交渉形態の発展を日本労働運動再生と日本社会変革の切り札として全国化することが求められています。
(8)権力弾圧粉砕に向け、全国の仲間と連帯して闘います。
(9)企業別組織から企業の枠を超えた産業別組織へ移行する運動と個別の企業内運動から産業政策の下、企業の枠を超えた政策運動強化のため、地域共闘、産別共闘、職場共闘を無数に組織します。
(10)「闘いなくして成果なし」の原点に立った運動を旺盛に展開します。


労働党の出番が来ている
自主・平和・民主のための広範な国民連合 代表世話人 武者小路 公秀


 〇七年もますますのご活躍を祈っています。
 〇六年は、米国でイラク戦争とイラク占領への反対が巻き起こり、中間選挙でのブッシュの敗退がありました。ラテンアメリカでは、次々に左派政権が誕生、米国の裏庭で反抗が盛り上がりました。イスラエルと米国のレバノン攻撃はヒズボラの善戦で失敗しました。ヨーロッパでも反ネオコン・反新自由主義の波が高まっています。
 世界では今や、英国・オーストラリアと日本だけが米帝国の忠実な走狗(そうく)となり、北東アジアだけで「反テロ戦争」協力の軍事化が着々と進んでいます。「美しい日本」をつくる名目で「醜い日本人」が核論議まで始めて、張り切っています。
 世界が美しくなりつつあるのに、どうしたことでしょう。それは、東アジアにグローバル化する帝国主義の矛盾が集中しているからだと思います。「美しい日本人」で「美しい世界」、平和な世界をつくるために奮起する時が近づいています。
 だとするならば、いよいよ「美しい心がたくましいからだに支えられる」労働党の出番が来ていると、おだてさせていただきたい気持ちを持つことも当然かと思います。
 繰り返しになりますが、ますますがんばってください。


地域に根ざすJAグループへ
FTA・EPAめぐる重要な1年
全国農業協同組合中央会(JA全中)会長 宮田 勇


 新年明けましておめでとうございます。
 昨年は、戦後農政の大転換というべき経営所得安定対策等大綱の決定を踏まえた農政改革関連三法の成立、WTO(世界貿易機関)農業交渉の凍結と各国とのFTA(自由貿易協定)・EPA(経済連携協定)をめぐるさまざまな論議の展開など、わが国の食料・農業・農村にとって極めて重要な一年となりました。
 また、第二十四回JA全国大会を開催し、今後三年間の取り組みの基本方向を示しました。
 こうした中、今年は、次の課題を重点的に取り組んでまいります。
 まず、二〇〇七年産から始まる経営所得安定等大綱への具体的な取り組みです。
 新たな品目横断的政策の導入に伴う、担い手の育成確保を着実に進める取り組みを徹底します。
 一方、協同組合理念にもとづき小規模・兼業農家、定年帰農者など多様な農業者への支援にも引き続き取り組んでまいります。
 また、コメ政策改革については、新たな需給調整システムへの移行に伴い、JAグループ自らが主体的な取り組みを求められる中で、計画生産の実効確保を図る必要があります。
 このため、集落からの将来像の地域水田農業ビジョンの実践強化を図るとともに、JAコメ事業の改革を推進していきます。
 農地・水・環境保全向上対策においては、地域に根ざすJAグループとして資源の保全に努めるため、地方自治体への働きかけを徹底するとともに、関係機関との連携強化を図ります。
 これらの諸課題については、行政・農業団体の関係機関等が一体となって取り組むことが重要であり、そのための体制づくりを進めてまいります。
 次に、当面凍結とされたWTO農業交渉対策です。交渉再開は依然不透明ではありますが、JAグループとしては、取り組みや主張を共有するG 農業団体との連携強化を基本としつつ、広範な国民の支持と理解を得る取り組みを進めてまいります。
 また、これからは世界的な規模で二国間や地域間でのFTA・EPA交渉が進むものと思われますが、JAグループとしてはアジア諸国を中心とする世界各国の農協間・農業者間協力を着実に実践に移し、「相手国との相互発展と繁栄」「農業者の生活の質と所得向上」の具体化に取り組みます。
 今年がJAグループにとって実りある年となるよう、私といたしましても「食と農を結ぶ活力あるJAづくり」をめざすJAグループの先頭にたち、これらの課題に邁進(まいしん)していく所存です。


在日朝鮮人の人権と安全求める 朝日国交正常化に向け前進する
在日朝鮮人総聯合会中央本部


 謹んで新春のお喜びを申し上げます。
 六者会談が再開し、問題解決の道筋が確認されつつあることを、私たちは皆さんとともに歓迎しています。
 そもそも問題をこじらせた原因は、第四回六者会談での共同声明の精神とはうらはらに米国が不当な金融制裁を実施し、共和国への軍事的圧力を極限まで高めたことにあります。
 米国の敵対的で高圧的な姿勢が根本的に転換されない限り、共和国が一方的に譲歩することなどあり得ない話です。
 私たちは、ブッシュ政権が自らの利益のためにも共和国に対する敵視政策を改め、会談に真摯(しんし)に参加することを期待するものです。
 日本当局は今、対共和国「制裁」措置を乱発し、いわゆる「現行法の厳格適用」と併せ、朝鮮総聯と在日朝鮮人に対して不当な圧力を加え続けています。
 「万景峰 」号の入港禁止、在日朝鮮人の再入国制限、朝鮮総聯関連施設に対する固定資産税減免見直し、民生部門にまでいたる輸入禁止措置など、人権と生活にかかわる締め付けだけでなく、警察当局が何ら罪もない同胞に対し「事件」をでっち上げ、朝鮮総聯機関を強制捜索するという政治弾圧を平然と強行しています。
 朝鮮学校に通う児童、生徒らに対する卑劣な暴行、暴言、嫌がらせ事件が繰り返され、朝鮮総聯の建物を狙った破壊行為や放火事件が頻発するなど、在日朝鮮人に対する威嚇行為は日常茶飯事となっています。
 私たちは、日本政府が朝・日関係をさらに悪化させる「制裁」や圧力ではなく外交と対話による問題解決をはかるとともに、在日朝鮮人の人権と生活の安全を保障するよう強く求めます。
 今年、私たちは、朝鮮総聯第二十一回全体大会を開催します。
 大会を契機に、在日同胞の民族権利を擁護し、祖国統一と朝・日国交正常化ためより積極的に前進していく所存です。
 新年にも、日本労働党の朝鮮総聯に対する変わることのない力強いご支持、ご声援くださるよう心よりお願い申し上げ、労働新聞読者の皆さまのご健勝をお祈りいたします。


「人権の21世紀」へ連帯・協働を
部落解放同盟中央執行委員長 組坂 繁之


 新年明けましておめでとうございます。
 日ごろより部落解放同盟の闘いに連帯・協働の取り組みを共に進めていただいている皆さんの取り組みに感謝申し上げます。
 私たちは、「人権の二十一世紀」実現に向けた取り組みを進め、さまざまな差別問題・人権問題の解決に向けた広範な闘いを進めてきました。本年はとくに、「人権侵害救済法」の早期制定を求める闘いを強化し、真に実効性のある人権救済制度確立に向けて、全力をあげて取り組みを進めなければなりません。また、同和・人権行政の後退を許すことなく、人権のまちづくり運動や「人権教育・啓発推進法」の具体化など、部落解放・人権政策の確立をめざして、協働・共生の取り組みを進めていくことが求められています。
 さらに第三次狭山再審闘争の闘いでは、労働組合、市民団体、宗教者の皆さんをはじめ、全国各地の住民の会と連携を深めながら、何としても石川一雄さんの無罪を勝ち取るために奮闘しなければなりません。
 こんにち、部落解放運動をとりまく状況はかつてないほど厳しく、課題は山積しています。一方、国権主義や反人権主義が台頭し、格差社会の中で、社会的弱者を差別し排除していく風潮が強まっており、電子版「地名総鑑」の発覚など、悪質な差別事件が起こっています。私たちは、一連の不祥事を真摯に反省し、昨年来、組織総点検?改革運動を進めていますが、部落解放運動の再生を勝ち取るとともに、組織と運動の社会的信頼を回復しなければなりません。
 昨年来、「教育基本法」の改悪、防衛庁の「省」昇格など、「戦争のできる国」づくりと憲法改悪に向けた策動も強まっています。
 こうした反動政治に抗して、私たちは北東アジアにおける平和確立の闘いなど、国内外の人権と平和を守る取り組みを力強く進め、部落解放運動に心を寄せていただいている多くの皆さんとともに部落完全解放に全力をあげていきたいと思います。


安倍政権の暴露強めよう
元沖縄県平和運動センター議長 新垣 善春


 二〇〇七年の新春明けましておめでとうございます。
 「労働新聞」はこれまで、財界や政府権力の御用マスコミのたれ流すペテンを国民の前にあばき出して糾弾する、真実の報道を続けてこられました。心から敬意を表する次第です。
 今年は、米軍再編への加担と沖縄米軍基地機能の強化、教育基本法の改悪、憲法改悪の準備、法人税引き下げなどに見られる財界への奉仕、消費税などの増税や福祉切り捨てで勤労国民をいじめる安倍内閣の本質と実態を報道して下さり、多くの国民が闘いに決起するよう大号令を発していただきたい。


憲法改悪阻止は国際的使命
日本大学名誉教授・北京大学客員教授・不公平な税制をただす会代表 北野 弘久


 新年は、日本国憲法施行60年になります。
 日本国憲法、とくにその9条2項(軍隊・戦力の不保持、国の交戦権の否定)は、私たちの誇るべき文化遺産です。それは日本のみならず、これからの世界における平和のための普遍的規範です。
 安倍内閣は小泉内閣以上に、この文化遺産を破壊しようとしています。私たちは体を張って、この恐ろしい流れを阻止しなければなりません。それは、私たちの歴史的、国際的使命です。


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